Rocking, Reading, Screaming Bunny
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Far more shocking than anything I ever knew. How about you?


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*名前のイニシャル2文字=♂、1文字=♀。
*(vo)=ボーカル、(g)=ギター、(b)=ベース、(drs)=ドラム、(key)=キーボード。
*この日記は嘘は書きませんが、書けないことは山ほどあります。
*文中の英文和訳=全てScreaming Bunny訳。(日記タイトルは日記内容に合わせて訳しています)

*皆さま、ワタクシはScreaming Bunnyを廃業します。
 9年続いたサイトの母体は消しました。この日記はサーバーと永久契約しているので残しますが、読むに足らない内容はいくらか削除しました。


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2010年05月17日(月)  I said I'm tired. Come get me off the merry-go-round

私はこれでもう3日ぶんかけて一昨日の夜の話を続けていて、こんなことはこの日記で初のことなのだが。
これで正しい。何故なら私はあれからずっと、ずっと神聖かまってちゃんしか聴いていないからだ。

ふたつめに見てみたYouTube映像は昨年のサマソニ。テンション高く険しい目つきのワカモノが、緊張のせいもあるのか挑戦的なキレたMCをしている。
東高円寺での流血ライヴってのも見た。カミソリで額を切りながら歌っていて、白いTシャツが血だらけだ。
音楽以外の映像も沢山アップされている。どうやらこのバンド、というかギターボーカルの「の子」は、最初はネット上でその奇行を配信することで注目され始めたらしい。

「23歳の夏休み」のPVを見る。アナクロだなあ。へタレだなあ。23歳かよ。しかしすごい音だなあ。うわべに爽やかを気取りながら、同時にノイズかと思うほど割れた音質。
素の言葉。たいして目新しくもない歌詞・・・の筈が、端々がほんの少し違う。メロディも同様で、キャッチーなようでいて処理の仕方がkinkyだ。
曲と映像を一体化した作品としてつくっているようで、だから非常に映像がいい。

このあたりでふと思う。私さっきから、クリックする映像を全部、最初から最後まできちんと見て聴いてるわ。
これちょっと普通じゃなくないか?
どの曲も、途中で止めることが出来ないなんて。

「黒いたまご」という曲のPVを出した時、これは、このバンドは凄いんだと、はっきりと認識する。
何この圧倒的なノイズの奔流。全力でダレてみせている。いい意味で、おそろしく神経にさわる。効果的にうるさい。
音が厚い。
ロックを聴く訓練が出来ていないと、ヤワな神経では全て受け止められないだろう。
どうしようもないだろうね どうにもならないだろうね
君はどうしようもないだろうね 何とかならないだろうね
切なくヒステリックなサビは歌詞もよく、「何とかならないだろうね」という日本語の感性がいい。正しい日本語は「何とかなる」「何とかならないだろうか」「何ともならない」であり、それを「何とかならないだろうね」というのは、「普通は何とかなるんだけど君の場合は駄目だろうね」というニュアンスが出ていい。こういう見事な歌詞を見ると、自分がたとえこの先どれだけ英語を勉強しても、ネイティヴの受け取るのと同じように英詞を聞くのは無理だろうなと思ってしまう。

次々とPVを見る。どれもそれぞれの個性があり、ひとつ聴くたびに、ああこんな曲も作れるんだと驚く。どれも完成度が高い。
KJ(g)からCDの音源がまるまる送られてきたので、有難くこれも聴く。CDのほうが一般受けする、というか一般人が耐えやすいつくりになっている。逆にPVのほうからはまったファンは物足りなく思うかもしれない。が、いずれにしろ良い。
気づいたら5時間ぶっ通しで神聖かまってちゃんを聴いていた。片手間にではなく、他に何もせずじっくりとだ。
物凄く疲れた。適当に聴ける音楽ではないからだ。「ぺんてる」のイントロの合間の隙を見つけて音楽を止め、ようやく抜け出す。

KJによると、神聖かまってちゃんはもうすぐメジャーデビューらしい。
これをメジャーで出そうだなんて、日本の今の音楽シーンって、私が思ってたよりすごいんだな。
この国の現状を見直したわ。

I said I'm tired. Come get me off the merry-go-round (物凄く疲れた。ぐるぐる聴いてる状態から抜け出させて)  *Waiting For The Rapture / Oasis (2008) の歌詞。



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