Rocking,
Reading, Screaming Bunny
Far more shocking than anything I ever knew. How about you?
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*名前のイニシャル2文字=♂、1文字=♀。
*(vo)=ボーカル、(g)=ギター、(b)=ベース、(drs)=ドラム、(key)=キーボード。
*この日記は嘘は書きませんが、書けないことは山ほどあります。
*文中の英文和訳=全てScreaming Bunny訳。(日記タイトルは日記内容に合わせて訳しています)
*皆さま、ワタクシはScreaming Bunnyを廃業します。
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2008年03月17日(月) |
The Stars My Destination |
アルフレッド・ベスターの短編集、「ピー・アイ・マン」読了。ベスターは「虎よ、虎よ!」で有名な作家としか知らなかったが。この絶版本をヤフオクで入手して読んでみた。 ―――文章はこんな具合。 「みごとに放送しているあらゆるもの。電磁気スペクトルを上下して。紫外線からは見えずに赤外部へは強引に割りこむ。悲鳴を上げる超短波。力づよいアルファ、ベータ、ガンマ放射作用。そして行き当たりばったりに、かつは気楽に、ぼーうーがーいする電磁波妨害物。ぼくはいま心安らかだ。イエス・キリストよ! 心安らかな瞬間さえ知っているとは!」 ―――私はとても心安らかではない。そしてこれは散文詩ではなく「小説」なのだ。 久々に、体力を要する小説に出会った。いや、最近私がそういうものを避けていただけなんだけど。 全くSFというジャンルも、「ロック」と同じくらい幅広い。実際SFの細かいジャンルには「ニュー・ウェーヴ」も「(サイバー)パンク」もある。何なら「(スペース)オペラ」や「バロック」も。
ラストの「昔を今になすよしもがな」という作品。世界最後の女(自分が世界最後の人間だと思っていた)が世界最後の男を車で轢きかけて、交通法規を無視するなと怒鳴りつける。男は、TV修理屋を探す為に、女を置いて南へ行きたがる。 ―――やっぱりこれは詩だな。何かが決定的にうつくしく欠落している。暗く笑ってすませられないものがある。
小説を読むという行為がどれだけ深いものか、今一体どれくらいの割合の人間が理解―――いや、想像すら出来るのだろう。 そして私は自分をその行為の熟達者だなどと間違っても思っていない。私は最低レベルの筈だ。この程度には達していないと話にならない。 私は未だに眼が開いておらず、ロバート・シェクリイの奇妙なロマンスにぼんやりと感動する。
The Stars My Destination (私の行く手にある輝くものたち) *アルフレッド・ベスターの著書。(邦題=「虎よ、虎よ!」)(1956) *本来の意味は「僕の目的地である星々」
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