Rocking,
Reading, Screaming Bunny
Far more shocking than anything I ever knew. How about you?
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*名前のイニシャル2文字=♂、1文字=♀。
*(vo)=ボーカル、(g)=ギター、(b)=ベース、(drs)=ドラム、(key)=キーボード。
*この日記は嘘は書きませんが、書けないことは山ほどあります。
*文中の英文和訳=全てScreaming Bunny訳。(日記タイトルは日記内容に合わせて訳しています)
*皆さま、ワタクシはScreaming Bunnyを廃業します。
9年続いたサイトの母体は消しました。この日記はサーバーと永久契約しているので残しますが、読むに足らない内容はいくらか削除しました。
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昨日CNNのニュースで見たその女性は、80歳になっても尚、美人といえる聡明な顔立ちとほっそりした体つきをしていた。横にいる同年輩の男性は、彼女のそばを片時も離れずに手を握りしめている。「対」といっていい、似合いのカップルだ。 二人がいるのはアルツハイマー患者の施設。男性には54歳の妻がいて、定期的に夫を見舞いに来ては、他の女性の手を離そうとしない夫に話しかける。彼はもう、妻が誰だかわからないのだという。男性の妻は色黒で太った陽気な女性で、今となっては精気の抜けきった夫にはまったく似つかわしくない。同じ病のせいだろうが、毎日を共にしている彼女こそ彼の半身に見える。 この世に生きていると、色んな辛いことがあるけれど。これは相当に、相当に悲しいことだと思う。 愛し合っていた夫婦なのかどうかはわからない。もしかしたら彼女は、殆ど喋ることも出来ない夫の面倒を見ることなど真っ平かもしれない。でも、そういう問題じゃなくて。 忘れてしまうことのかなしさ。人間の存在は、価値は、人生は、すべて「記憶」にあるのだ。 ひとは、自分の記憶と、そして他者の記憶の中に生きている。もしもこの世の誰一人あなたのことを覚えていないんだとしたら、あなたの子供時代なんて存在しなかったに等しい。それを聞く耳が全くない森の中で木が倒れたら、そこに音はないのだ。
私はそれこそ子供の頃から、やがては来る老いをずっと念頭に置いていた。いつかは老いた自分と向き合わねばならない。それがどういうものなのか、弱者になるということなのか、賢者になるということなのか。女としては老いとはどうなのか。 周りを見ると、自分が老いるという当たり前のことを全く認識していない人間が多過ぎるように思える。経済的な心配はしても、老いとどう折り合っていくかなどと考えている若者は皆無に見える。だがそれはあまりにもうかつじゃないか? きちんと尊厳を持って老いる必要がある。それが、自分と周りに対する義務だと思う。 60歳になった私、80歳の私は、今よりずっと素晴らしい人間のはずだ。それでこそ毎日を積み重ねて生きていく意味がある。
今日のCBSのニュースでは、生まれてから一度も別々の服装をしたことがないという80歳の双子の女性を取り上げていた。まるで漫画のキャラクターのように、上から下まで完全に同じ格好をしている。髪型も持ち物もいっしょだ。おまけにインタビューに対しては、同時に同じ台詞を答える。彼女らは同じ日に結婚して、どちらも息子を一人産み、同じ職場で働いたんだそうだ。二人は一緒にいて、とても幸せそうだ。 願わくば同じ日に埋葬されますように。世界にはそのくらいの奇跡がたまには起こってもいいと思う。
aging (年月を重ねる)
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