Rocking,
Reading, Screaming Bunny
Far more shocking than anything I ever knew. How about you?
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*名前のイニシャル2文字=♂、1文字=♀。
*(vo)=ボーカル、(g)=ギター、(b)=ベース、(drs)=ドラム、(key)=キーボード。
*この日記は嘘は書きませんが、書けないことは山ほどあります。
*文中の英文和訳=全てScreaming Bunny訳。(日記タイトルは日記内容に合わせて訳しています)
*皆さま、ワタクシはScreaming Bunnyを廃業します。
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2005年10月11日(火) |
Blood loss in a bathroom stall |
15時半にシャワーを浴び始めた。あっという間にキレた。
髪の毛も全部びしょ濡れで浴室を出て、そのまま玄関のドアを開ける。私の部屋は建物の一番奥だから、ドアの陰にいる限り裸を見られるおそれはないが。だからといって私のやっていることは異常だ。でも。オープン・スペースの、冷たい空気を吸う必要がある。閉所恐怖が出ているのだ。 しばらくして表を人が通ったのをきっかけに、弾かれたように部屋に戻る。一旦は浴室まで戻るが、すぐまた出る。今、水を頭にかけるのは無理だ。うろうろと出入りするので、浴室外のキッチンの床がどんどん水浸しになっていく。一度濡れた素足で玄関先まで出て戻っているから、その足跡の部分が汚れている。
止まれずに動き回る。髪を洗わなくてはという気持ちと、水への恐怖の間を何往復もする。キッチンの木の床が水を流したようになっている。そこに血が落ちた。 薄い微量の血が、水ににじむ。 生理だ。 シャワーの直前に始まったのはわかっていたが。こんなことになるとは思っていなかった。 床が水浸しになるのも、そこに血が滴り落ちることも、今の私には止められない。手に負えない。 悲しくて悲しくて悲しくて涙がぼろぼろ出た。どうしてこんな目にあうんだろう。
元ダンナに電話して、「シャワーが浴びられない」と言った。「ひどいの?」と訊かれ、うんと返事。 そしたら彼が言ったのだ。「とにかく落ち着いて」って。 ・・・はは。落ち着くって。それが出来ないのが問題なんだけど。 そして思い出す。ああ、私たちはこうやってしょっちゅう大喧嘩をしたんだっけ。彼に一切悪気はない。でも私はそれで火がついたように怒るんだ。 ごめんねと言って電話を切った。自分自身を無理矢理浴室に引きずり込む。 仕事に行かなくちゃ。
自分をオートマティック化する。思考を止めて素早く手を動かす。髪を洗う。体を洗う。出来た。 浴室から出た。もう17時だ。裸のまま、半ば無意識にPCに向かって、日記に書き込む。「医者にかようから、謝るから、たすけて」 その他にも書いたが忘れた。一時間後に発作的に削除した。まだ緊張が続いている。少しでも手綱をゆるめたらまた爆発する。どうしよう。 何か。何か私の気をそらして。何か。ネットのブックマークを片っ端からクリックする。お気に入りのもじょきちさんのサイトも今は役にたたず、いつも私を癒してくれるそのbbsに思わず毒づきたいほどの気分になる。何か。何かないの。 あるブログに目が留まる。私のrock lyricsの翻訳をリンクしてくれたので知った。海外の面白いサイトなどを紹介しているブログだ。――――これだ。ここに確か、単純なゲームが紹介されていた筈。(私はネット・ゲームが嫌いなので、OS内のゲーム類は全て削除済) ・・・急いで。カテゴリーからネット・ゲームへ。急いで。早く。 あった。碁盤目をランダムに4色に塗り分けた画面。四隅を同じ色でつなぐと、囲まれた領域が消えて得点になる。青・青・青・青と四隅をクリック――消える。緑・緑・緑・緑とクリック―――消える。 まだ泣きながら、マウスを動かす。次は黄色で、その次はピンクで囲う。消える。一画面全部いっぺんに消せると大量得点になる。 ――――助かった。いや、ダメよ、考えないで。四隅をクリックする―――消える。 これはきっと、他人から見たら笑い話だわ。いえ、私自身にとっても何て馬鹿みたい。 けれど、ざわざわと波立っていた気持ちの水面が静かになっていくのがわかる。緑の四隅をクリック―――消える。青―――消える。 ――――乗り切れた。 心から感謝して、手早く着替えて身支度をし、家を出た。
Blood loss in a bathroom stall (バスルームでの出血) * Scar Tissue / Red Hot Chili Peppers (1999) の歌詞。
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