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冬子 MAIL
21歳。都内在住、大学4年。東洋史専攻。
ゲームと読書を趣味としている。
ひっそりと小説を書いたりするのも好きらしい。


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■ネバーランド

2004年10月08日(金)


ネバーランド/恩田陸/集英社文庫

人それぞれ、好きな作家というのはあるだろう。
恩田陸は、私が好きな作家を片手で数え上げるときに、おそらく必ず入るだろう作家だ。

人それぞれ、好きな作家の本の読み方というのがあるだろう。
たとえば、気に入ったら、とりあえずひとしきりその作家の本を読み続ける、とか。
恩田陸は私の好きな作家だ。
けれど、この人の本は、ひたすら読み続けていたいというものとは、ちょっと違う気がする。
こう、読み始めると一気に読めるのだけれど、読み始めるのにパワーがいるのだ。
軽く読める感じではない。
少なくとも、私の中では。

私の友人にも、恩田陸のファンが多い。
新しい本が出ると、ハードカバーでも本が友人の間を行ったりきたりしている。
私もその中に入るときもあるが、多くは入らない。
というのも、恩田陸は「よし、読むぞー!」と気合いを入れないと読み始められないからだ。
決して話が重いからとかではなくて、なんていうか。
恩田陸の世界に自分の精神をシンクロさせたほうが、より物語を楽しめるので、その準備をしたいが、それは疲れるのでどうしようか迷う。
って感じ(あー、自分で書いててよくわからない)。

だから、恩田陸を読むのはちょっと久々。
以前、就活中に『ライオンハート』を読んで以来だろうか。

今回は学園もの。
主人公(というか、主な登場人物)は高校2年生の男の子4人。
設定だけで「きたなー」って感じを受けるのは私だけではないと思いたい。
『麦の海』系かと思いきや、そうでもなかったなぁ。
思ったよりも爽やかな。

いつも思うが、影のある少年少女を書かせたら、恩田陸の右に出る者はいない。
いや、いると思うけれど、私のツボを押さえるキャラクターを書かせたら、って感じで(笑)。

次こそは人格転移を読みたいなー。

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