ぶらんこ
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島にいる。 バスに乗っている。向かっているのはうちの教会。 神父さんが一緒に乗り込んだ。なぜかFather Rだ。彼はもうすぐ定年退職される。
途中、携帯が鳴る。 幼馴染みのタイラからだった。 春にわたしの娘と山で花摘みをした話をしている。だいぶ前のことだったが、そうだった、そんな話を聞いたなー、と思い出す。
あのときバイト代としていくらか貰って・・で、今日その残りが届いたんだけど、とタイラが言う。 「それがね・・・150万だったのよ」
ARE YOU KIDDING ME!? 思わず大声で言ってしまう。英語だったものだから、周りの島っちゅたちがはやし立てる。 慌てて小声で聞き直す。本当のほんとうに?
タイラ曰く、前回分のなんたら分を教会に寄付したからそれを差し引いて、140万。 それを半分にして70万、ちゅうことになるけど、それでいいだろうか、と。
頭のなかがぐちゃぐちゃだ。70万、70万、、、もう雑念だらけ。 神父さん、ごめんなさい。わたしはそこから教会に寄付は出来ません、しません。 Father Rの後ろ姿を見ながらそんなことを思う。
タイラは(今大学に通っているらしい)、「わたしのは通学のバス賃に消えると思うー」と笑っている。
わたしはというと・・・ 今回の旅費をそこから出してもお釣りが来るな・・日本の銀行にそのまま預けるか、それとも、、、とめまぐるしく妄想中。 小学2年の娘には大金だ。親が管理するのが当然のこと。。。と自分に言い聞かせる。
タイラに、姉2に電話するよう話す。70万はとりあえず姉2に渡しておいて。 番号を確認しようと急いで自分のノートを開くのだが、その部分が濡れていて文字が滲んでしまっている。うー。 そうだ、姉3に電話して!姉3に電話してくれれば姉2にも通じるから!
わたしは姉3の番号を必至で思い出しながらタイラに伝えている。 頭のなかでは、70万、$7000、70万、$7000・・・と、繰り返している。
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