ぶらんこ
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Oまま&パパがやってきた。 それまでどちらも実際に会ったことのない犬仲間だったが、今回初めて、一緒にLAまで行くことになった。 彼らはVWの大きなワゴンでやってきた。芥子色の車体にVWというシルバーのロゴが光っていてとてもお洒落な感じ。 なるほどやっぱり、と(なぜか)納得する。
我が家で一泊した後に、一緒に出かけることになった。 Oままは起きた後、テキパキとキッチンに立って朝食をこしらえ始める。 その間わたしは、うちも出かける準備をしないと、とやや焦りながら支度をする。 犬たちのためのベッドとかブランケットとか、、外は雨だからラグも持って行ったほうが良さそう、とか。 夫が同行するというので、ほっと安心。彼女たちの車に付いて行くにしても、LAまで車で行く自信がなかった。夫が一緒ならなんとかなるだろう。
朝食もままならないうち、Oパパが急かすような形で出かける時間になった。 荷物を運んでいるとき、Oままが、「あーこの子、おしっこしちゃってるー」と言った。 あ、Cosmoだ!!と、すぐに思う。夫にCosmoを連れ戻すように言うと、CosmoがVWのワゴンから出て来た。あぁ、、、 Oままが、「あーあ、びしょびしょ。うち、一度も失敗したことなかったのに」と漏らす。 ごめんなさい、、、平謝りに謝って、夫にCosmoのこと、ちゃんと面倒見てよ!と、ちょっと八つ当たり。
おしっこ漏らしたんじゃなくて、あいつ、マーキングしたのよ、きっとね。夫とそんなことを言い合いながら、心中穏やかでないわたし。
いよいよ出かける、というとき、Oまま&パパが車の中から「じゃぁ、後を付いて来てね!」と言ってにこやかに手を振る。 わたしはまだナイトガウンのままだ。まだ準備全然出来てないのに、、どうしよう、、、 しかしCosmoの粗相のことがあったので「わかった!」と明るく言って家のなかへ戻ろうとするのだが、足が、、、足が動かない。 両足が痺れてしまってどうしても動けないのだ。
ここここここで、また迷惑かけるわけには、、、そう思いながら、なんとか足を出そうとする。 のに、動けない。あああああ、、、
すると後方から「冗談、冗談」と笑い声。 それでふと、痺れが取れて、急いで家へと戻った。キッチンには夫がまだいて、何やら探している。 ストーブの上には料理しかけの白身の魚がいくつか。時間がなくてそのままになってしまったのかもしれない。 それにしてもOままは和食の朝食も作れるんだ(完成しなかったけど)、とやたら感心してしまう。
犬たちの準備をしながら、自分自身の支度がまだ全然出来ていないことに気付き、愕然とする。 が、夫に急かされ、とにかくなんでもいいからいくつか着替えを詰め込んだ。
気付くとわたしたちもVWワゴン車の中にいる。結構、広い。犬たち(4頭いた)はのんびりとくつろいでいる。
途中、山の上のほうで、誰かを降ろした。いつの間にか乗っていた女性。見たことあるが、誰だか思い出せない。 オクラホマのほうへ行くので、ここまで一緒に乗せたんだ、いつもしてるんだよ、とOパパが話す。 なんて心の広い夫婦なのだろう、と、感動する。 それから、なんでわたしたちまで同行しているんだろう、と急に疑問に思う。 ふと見ると、娘も一緒にいた。
なんか、犬だけじゃなく人間まで大迷惑の家族じゃないか、とやけに後ろめたい気持ちになった。
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