ぶらんこ
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大勢の人に混じって雪山を登っているのだが、ちゃんとした靴を履いていなくて大後悔している。 いつもどこか抜けている。詰めが甘いのだ。
登る途中で色んな問題が出され、わからないなりに解いていく。 回答が正しいのかどうか、それさえも怪しい。だが、そんなことには構ってられない。とりあえず登ろう。
そんなことを繰り返しながら進んでいくと、山のてっぺんのほうから声がした。 見るとスーツ姿の友人。 彼は登ってくる連中(わたしたち)に向かって「しっかりしろー君たちは大丈夫だから!」とか言って励ましていた。 そのとき、あぁそうだった、この受験に受からんといかんのだった、と思い出す。 また、そうだった、彼は教師だった、情熱的な素晴らしい先生だった、と思い出し、元気が出て来た。 と同時に、彼と目が合い、友人はわたしに向かって軽く手を振ってくれた。 わたしは、手を振り返しながら、どうだーわたしはあの先生と知り合いなんだぞ〜、と、周囲の連中に対して誇らしい気持ちになった。 ばかばかしいくらいに子供じみている。
と、その直後に山が ぐらっ と揺れて、 あ〜〜れ〜〜〜〜
振り落とされた。 どこかにしがみつく間もなく、ものの見事に、あっけなく。
・ ・ ・
あんなところから落ちたのによく助かったな、、、と驚いたのだが、全員が落ちたわけではないことに気付き、はじめてわかる。
受験不合格。
ショック。 だけど、そんなモンだよね、なんとなく納得している。 下準備から出来てなかったもの。あんな靴じゃね。 大体に、登っている理由さえわからんかったもの、最初はね。
あーあ。友人は落ちていくわたしの姿を見て驚いただろうか。悲しんだだろうか。 いや彼はきっと大きく笑いながらまだ待っているだろう。
「しっかりしろー。君たちは大丈夫なんだから!」
・・・
懐かしい友人が夢に出て来た。 久しぶりに見た、元気そうな彼の姿だった。 わたしを励ましに来てくれたのか。 ありがとね。わたしは大丈夫。だと思います。
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