ぶらんこ
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2004年11月21日(日) 相当

こころは「お小遣い」という言葉を知らない。
知らないので、彼女は「お給料」と呼んでいる。
でも、これはあながち間違いでもない。
彼女は自分で決めた家庭内での仕事をこなし、それにふさわしいお代をわたしから毎月いただいているのだから。
仕事をしなければ、もちろんお給料は支払われない。
お給料が欲しいから、決めた仕事はきちんとこなす。
至極単純明快。
わたしたちにとっては基本中の基本。



今日、こころはサイフを掏られた。
鹿児島市内へ、初めて友達とだけで出かけて。
ゲームセンターへ行ったりプリクラを撮ったりして遊んでいる隙に。全然気づかぬうちに。いつの間に。


たいした金額ではなかった。
それでも、それは彼女が働いて得た、貴重なお金だ。


こころは交番に行き、盗難届けを提出してから帰ってきた。
帰るための、市電とバスの代金は、友達から借りた。
幸いにも、通学に使っているバスとフェリーの定期は無事だった。
帰ってきたこころは、特別、憤慨した様子もなかった。意気消沈、ということもなかった。
「いろいろ勉強になったよ・・・。」と言っていた。




サイフもお金も、もちろん戻っては来ないだろうと思う。
犯人だって、捕まりはしないだろう。
でも、もしも盗んだ人に何か言えるのなら、こう言ってやりたい。



お金が欲しいのなら働け。
そんなことは12歳の娘だって知っている。
楽をするな。

恥を知れ。



marcellino |mail