プープーの罠
2006年09月06日(水)

Close Your Eyes

その後、
当たり前だがまたもや口論になった。

どこかへ行く提案をした
のにどうして嫌がらせだ
なんて言われなきゃならないのか。
公園が嫌ならどこでもいいとか言ってないで
自分で提案したらいいでしょ。


彼は自分でもまずかったと思ったのか
即座に弁解をして謝った。
連休だからいっぱい一緒にいられると思って
期待し過ぎてたんだ。ごめん。


私はそれを無視してやりとりを打ち切った。
ものすごく頭にきていた。

次の日、仕事中にメールがきて、
一晩頭を冷やして反省した
みたいな内容

なのかと思えば、
よく考えたら俺から誘ってるのに
やる気のない応えばっかりで、
そっちが悪いんじゃないの?


あぁ…
この人は夜通し、
恨みつらみの言葉を練っていたのか。
やる気ってのは"ヤル気"のことだろうか。
それは、まぁ、なかった
けれど。

公園に行こうなんて誘ってごめんなさい。

私が早稲田君に向ける「ごめん」の言葉はすべて決別と同義語だった。
口論を重ねるのは無意味だ。
自分に都合よく解釈し、理不尽で支離滅裂で話にならないから。

どう接していいかわかんないけど、行きたいなら公園行こうよ。
もういいよ。もう二人で会うのはやめよう。
またかよ。人を散々振り回しといて何なんだよ。
人をバカにしすぎじゃないの?


めいっぱいの皮肉をぶつけても
私が非を認めたものだと都合よく解釈しては、
情状酌量で許してやる
とでも言わんばかりに上から目線、
そしてすぐにキレる。
罵られることくらい、いい加減学習した。

後で電話するから。これで終わりなんてなしだよね。
もう話すことはないので電話しないでください。
やっぱりね。そうくると思った。
話し合いすらできないなんて悲しいね。
もう二度と連絡しません。


君のこと全然理解してあげられなくてごめんね

理解しようなんて微塵も思わ
なかったくせに。


彼の中で
自分が正しく、私が悪い
という立ち位置が明確についたので満足したのだろう。
いくらでも悪者にしてくれて構わない。

まともな大人の女性ならあんな
分かりやすく最低な男には引っ掛からないだろう。
付き合うには常に結婚が視野にある
くらいの年齢の人ならば。
よほど若く青く頭が悪いか
誰でもいいから恋人が欲しい、
寂しい人でない限りはね。

私はまともじゃなかったのだ。

まぁ、
自分を頭がいいと自覚している彼のことだから
頭の弱い子とは付き合わない
だろうけれど
ゆっくりと自覚していけばいい。
じわじわと打ちのめされればいい。

彼と付き合ったのは私の人生最大の汚点だ。
こんなに長引かせてしまったことも。

もっと早い段階でスパッと切り捨てられたなら、
傷口はもっと綺麗だっただろう。
それができなかったのは
私なりに好きだったからだ。

男を見る目がないのは自覚しているけれど
それでも私が選んだのだから。




もう遠い遠い過去の話だけれどね。

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「プープーの罠」 written by 浅田

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