プープーの罠
2006年06月04日(日)

よく晴れた休日に

きっかけはとてもつまらないこと、

土曜日は珍しく早稲田君に用事があり、
父上の誕生日なので家族で会食
だそうで、家族全員で祝うのは恒例らしく、
円満な家庭なのだなぁと私は思い、

 じゃあ土曜の夜に連絡するね。

と彼は言って、珍しく金曜の仕事帰り、まっすぐ実家へ帰宅した。

私は土曜日を久しぶりにのんびりと一人で満喫し、
夜になったら連絡を待った。
21時、22時、23時…
連絡は来ないまま。

盛り上がって深酒でもしてるのだろうか。
とりあえず『終わったら連絡ください』とメールを入れる

が、翌日の昼になっても連絡が来ず、
さすがにおかしいと思い
もう一度メールをすれば

 今メールに気付いた。もう遅くなったから今日は会うのやめよう

何、じゃあそのメールがなかったら
連絡してこないつもりだったのか?
すっかり忘れていたとでも言うのか?

ドタキャンとか遅刻とか
すぐカッときてしまい。
 じゃあもういいよ
 もう誘わないから
そうやって売り言葉を発作的にぶつけ
関係が切れた人は少なくない。
恋人でも友達でも。

悲しいかな私の表面的な人付き合いに食らい付いて放さない
なんて人はいないのだ。

とりあえず発作をぶつけるのを堪える。
言ったからと言って気が晴れるわけでもないし
どうせ泣くんだ
夜にでも電話が来るだろう
そしたら恨み言の一つでも吐いてそれでケンカはおしまい

と思っていたが
その日はとうとう電話は鳴らなかった。

お互いに待ってるのか?
次の日もそうだった。

メールのひとつすらなく
何だか些細
が熟成して大きな澱になってしまいそう
反面このまま私から何もしなければフェードアウトするのだろうか
というのを

試したい

ような気もしていて
そうなったらそれはそれでいいような気もしてしまう。

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「プープーの罠」 written by 浅田

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