プープーの罠
2006年03月06日(月)

早稲田さん

同じチームにはもう一人派遣がいて、
名前は早稲田さんという。
彼はそろそろ3年目
になる派遣社員の最古株である

が、彼はいつも午後出勤をしている。
職場はフレックス制で
ない ので自主的にそうやっている。

パニック障害らしい
というのはうっすらと聞いたけれど
派遣という取り換えの利く状態で
彼を雇い続けているのがとても不思議だった。

取り立てて仕事ができないこともなく、
来たら来たでやることはきちんとやっている
けれど、何せ午前中はいないのだから
労力は半人分でカウントするしかない。

彼のやり方はとても興味深くて、
責任がないから無責任なことをするわけではなく
責任をとりたくない
からリスクが想定できるところは慎重にやるし、
あらかじめ責任の所在を明確にして回避するのだ。
「責任」という言葉の重さを多分そこ
ら辺の社員より的確に理解している。

そこから解放されるために派遣を選択している
ことにおいては負け腰ではあるけれど
ミスったら謝ればいい
というような姿勢の人より
ごくベーシックな仕事のやり方である。

頭がいいのだと思う。
頭が回り過ぎてうまく立ち回れないのかも知れない。
派遣社員てやっぱり奇特だなぁと思った。

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「プープーの罠」 written by 浅田

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