プープーの罠
2004年02月26日(木)

私の血

おとんに飲みに行こうと誘われ、
のこのこ行ったら騙された。
おばあちゃん宅へ連行。
道連れ。

私は父方の親戚一同がキライである。

60過ぎたような叔母さんはまるでガキのまま。
ねちねちと過ぎたことを責めてくるが、
私は鼻で笑って聞き流す。

仕事を辞めた時に、うちで働けと誘われた。
叔母さんはデザイン会社を経営している。
私はまったく乗り気ではなかったので
電話があっても全部無視した。

ただでさえ 働くことにいろいろ思うことがあった時に、
全ての面において前の会社よりさらに悪条件なのは明らか、
くわえて死ぬほど嫌いな人と毎日カオを合わせる仕事を
わざわざやるわけがないだろう。

とげとげしくチクチクと
こちらを傷つけようとしているのが伝わってくる
けれど、別にどうだっていい。
痛くも痒くもない。

話題は終始 昔話
私が生まれる前、
父親の子供の頃、
懐古な愚痴だ。

「お父さんそんな人だって知ってショックでしょ」

父親像に特に理想をいだいてないので
ショックも何もないんですが、
まぁアナーキーな姉弟だわな。

私の中のリアルは
私の手の届く中にしかない
ので、その他のすべては
テレビの中の出来事と何ら変わりない。
フィクションであろうが 事実であろうが
どっちだってかまわない。

おばあちゃんはアムステルダムに一人で行き 強盗に殴られ、
おじいちゃんはルンペンに酒を奢り 殴られたそうだ。
トリビア級の感嘆符をあげ、ワイルドターキーをかっ食らう。
知らなくても困らないムダ知識。

私はおじいちゃんは遺影の印象しかない。
とにかく会わなかった。
最後に会ったとき、おじいちゃんはアルツハイマーで
私を覚えてはいなかった。

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「プープーの罠」 written by 浅田

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