2004年08月28日(土) |
今更ミスティックリバー、ネタバレ |
ちょっと遅いなぁと思いつつ。 例えば最近になってやっとオゾン監督って凄い!って言ってみたり。 シフォンケーキって美味しいし案外作るの簡単!とか言ってみたり。 「ショコラ」の原作者、超面白いよ!とか触れ回ってみたり。 イマサラ感がぬぐえない事も無いんだけど、敢えて更に。 「ミスティックリバー」を最近観た。 オスカー受賞作品だし(受賞したのは男優だけど)、ストーリー仕立てが驚きの連続!!みたいな触れ込みで結構日本でも話題になってたからとおっくに観た人も多いと思うんだけど。
以下は完全にネタバレなので観て無い上に今後観ようと思ってる人は読まないで下さい。 まず一言でいうなら、「納得いかん!」でしょう。 デイブ(ティムロビンス)は最初から最後まで被害者のままだったじゃないかーー!! 自分でいろいろ変えたいと思っていながら矢先、殺されちゃうし。信じられない。 この理不尽な部分を「世の中なんて理不尽なものだし。これでデイブが幸せだったらチープすぎるよ」と却下するゲラ夫にも怒りを覚える。
もう1つ納得行かない事。ジミー(ショーンペン)が主役なの?この話。主演男優賞取ってたけど、どう考えても主役はデイブじゃない? いや、主役は死なないものなのか? そう考えるとデイブ主役ではなくなっちゃうけど、でもデイブが主役じゃ無いからと言ってジミーが主役とは、やっぱり素直に思えない。ショーン(ケビンベーコン)が主役って言っても良くない?
ショーンペンの演技がそれ程ずば抜けて素晴らしいとはとても思わなかった私としては、主演男優賞は君にあげたくないなぁ。娘を失った父親の演技とか言って、泣いてただけじゃん、と冷たく思ってしまう。これならロストイントランスレーションのマーレー氏の方が雰囲気あって良かった。
ゲラ夫はデイブの妻の愚行に最初から最後まで怒り心頭。旦那を信じると決めたくせにビビッてるところとか。決定打は警察じゃなくてジミーにタレ込んだ事。ゲラ夫的には彼女が諸悪の根源らしい。そうか?
Feel Good Movieでは決して無いけど、でもティムロビンスの演技、素晴らしかったなぁ。いやぁ、君ならオスカーやるよって気になる。(はいはい、私に決定権の欠片も無いことくらい分かってます。) 歩き方を見るだけでもキャラクターにハマリすぎ。存在感があるんだけど、ブラッドピットとかジョージクルーにーの存在感とは全然違う、陰の薄い存在感。(役柄が陰の薄い人だったからね。)正面切って「ティムロビンスでーーーす!!」って演技じゃなくて、役になり切ってるあたり、すげえ!プロ中のプロ! その点ショーンペンは「ショーンでーーす!」って演技だっと思うんだけど、いかが?>誰に訊いてるんだか。
何か勝手に自分の中で整理して丸く収まってるジミーとショーンに苛立ちを覚えるエンディングではあったけど、ティムロビンスが素晴らしかったんで許す。つーか映画観終わった時点で頭にはデイブ(ティムロビンス)しか無かったよ。
結論。面白い映画でした。(まずは「納得いかない」とか言っておきながら・・・。) やっぱ、観る人によって意見が分かれるのが面白い映画だよね。
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