嫉妬
mixiに『ターミナル』のことを書いたのは、
黙っていても、いつかバレると思ったから。
彼と一緒に観たい映画の一つだったのに。
借りて帰って、観ないまま返そうかとも思った。
そんなややこしいことできなかった。

彼が来た時、「○○Diary」を読もうと言った。
私の本当の名前がついている、別の人の日記がある。
そのことだと思ったら、彼はココを開いた。
彼がココを見ても見なくても、気にならなくなっている。
だから、彼がどの部分を読んだのか知らない。

 いつしたのか知ってるよ。
 大晦日に来ただろ。

唐突に、こんなことを言い出す。
私の日記を読んで、記憶違いをしてるんだと訂正した。

 大晦日は、一人でいたよ。

 じゃ、その前の日、焼肉しただろ。

 うん、したよ。

 じゃ、そのときしたんだろ。

 食べてそのまま帰った。

彼は逢いに来るたびに、必ず、今思いついたかのように
こんな話をする。
嫉妬することで、自分を奮い立たせるかのように。
知ってて黙ってたんだけど、言わせてもらうと
言わんばかりに。
私は、必死になって言い訳しない。
なぜなら、どうでもいいことだから。
自分に全く気持ちがないことを知っているから。
全く気持ちのない相手と、どうにかなるなんて
私のこれまでになかったから。

他の人はわからないけれど
私は以前関係のあった人を、冷たく跳ね除ける。
どれだけ請われても、請われれば請われるほど
冷めていく。

だから彼が嫉妬に任せて、逢うたびに何か言っても平気。
スパイスにしようとしてるの?程度にしか思えない。
しつこく言われると、情けなくなる。
情けなさのあまり泣けてきたり。
情けなさを通り越して、怒りがこみ上げてきたり。
その時々によって二通りあるけれど。

「じゃあ、あなたはどうなのよ」が滅多に浮かばないのは
女として珍しいのかもしれないけれど
たまに、聞いて欲しいんだなと思うと聞いてみる。
だけど、本心はどうでもいいと思っているから
言葉に熱が入らない。
とりあえず、今回は聞いてみた。
彼の話が本当かどうかはわからない。
だけど、それもどうでもいい。
過去のことは、終わったこと。
大切なのは、今とこれから。
彼の今に嫉妬しても、彼の過去に嫉妬を感じない。

2005年05月19日(木)

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