ボブには見えないよ。
昼頃、東京着。
ホームに下りて、見渡してもわからない。
もしかして、わからないほど変身してしまった?
笑顔が引き攣ったらどうしよう?
悩みながら待っているとあの人が来た。
とーるさんになっていた。
おなかも小山のよう。
顔もまん丸。
(これからは、あの人と書かずにヤマと呼びます。)

でも笑顔は、あの当時のまま。
3年ぶりに会ったのに、ドキドキしないって
どうなんだろう。

ヤマも負けずに、私の二の腕をもみもみ。
 女性は、ここにくるよね〜
って、嬉しそうだった。

日本橋のCOREDOに、連れて行ってもらった。
ヤマは、食べ歩きが好きだから、新しい店が
できると必ず食べにいく。

いつも笑わしてくれたけど、今回のは
女性に変身途中の人、つまり性転換実行中の
男性にチカンされた話。

電車の中で横に立った、その「彼女」が
最初、胸を押し付けてきた。
ヤマは内心
 やったっ!
と、大喜びしたらしい。
痴女にあったのは、最高に美形だった高校生以来。

次に彼女の指が、股間をサワサワ。
真横だったので、最初は女性だと思ったらしい。
でも、「なんか変?」が頭の中をグルグルして
ヤマ自身に変化は起きない。

ヤマの最寄駅に着くと一緒に下りてきた。
もう彼女が彼女でないことに気づいたから
ヤマは声をかけた。

 俺、こんなに太ってるのに、どこがいいの?

 アタシのタイプなの・・・

そう言いながら彼女は、携帯の待ち受け画面を
ヤマに見せた。

ボブ・サップだったそうだ。

もうね、私、歩きながらおなかを押さえて
笑い転げたの、久しぶり。
すれ違う人、みんな見てたよ。

 ボブ・サップだよ〜、俺・・・
 いくらなんでも、あんまりだよぉ!

情けない声で言うけど、私の爆笑は止まらなかった。

続く?



2004年08月14日(土)

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