曇りのち晴れ。空には入道雲が見られ夏の名残の暑さであった。
朝から異常な程の汗に悩まされ髪がぐっしょりと濡れる。
家事もそこそこに買物に行っただけでごろごろと寝て過ごす。
楽しみにしていた「一風」であったが夫が億劫がる。
わずか片道20分の距離だが運転に自信がないのだろうか。
そんな夫を見ていると私も不安になって来た。
無理を強いて行って事故に巻き込まれるかもしれない。
まるで天のお告げのような声が聴こえるのだった。
「やめようかね」と夫に告げるとほっとした顔を見せる。
もう既に空腹に耐えられなくなり近所のローソンに走った。
夫には「味噌ラーメン」私は「炒飯」と「大盛ペペロンチーノ」を買う。
そうしてまるで餓え奴みたいにして食べる。
その時点でもう二度と「一風」には行けないかもしれないと思う。
お腹が一杯になれば寝る。何と幸せなことだろうか。
至福の三時間であった。夢も見ながらぐっすりと眠っていた。
母ではなく姑さんの夢を見た。義妹が入院しているので
仏さんにお供えもせずお線香を焚くことも出来ずにいる。
「忘れんとってよ」と姑さんの声が聴こえたような気がした。
義妹の入院は長引いているがまだ貧血が続いているとのこと。
特殊な血液が見つかり次第二度目の輸血をするのだそうだ。
貧血の原因もまだ分かっておらず何と不安なことだろうか。
大相撲の秋場所が始まったので夫は上機嫌である。
ただ入浴と晩酌が早いのが困りもので
大急ぎで塩秋刀魚を焼いて台所も忙しい。
食後は茶の間で残り三番を観る。
大の里はなんとか勝ったがあまり良い相撲ではなかったようだ。
「悪い癖が出たな」夫の解説に頷くばかりである。
入浴後に娘夫婦の食卓を見たら何とめじかの「新子」を食べていた。
今日は日曜出勤だったので釣りには行けなかったはずだが
友人からのお裾分けもしれないと思う。
とにかく詮索は禁物で見て見ぬふりをしなければならない。
夫の好物であったが今年はまだ一度も食べていないのだ。
ちぐはくな「家族」である。「秘密」があって当然なのだろう。
洗った髪が心地よく夜風に吹かれている。
どんなに苦手でも洗って良かったと思う。
遺影の母に「ごめんね」と手を合わせた。
母は「一風」でお刺身定食を食べたがっていたのだが
また今度ねと約束することが出来なかった。
今朝は一時間も寝坊をしてしまい詩が書けなかったが
苦肉の作で23年前に書いた詩をSNSに載せた。
詩人の白井明大さんが「いいね」をしてくれてとても嬉しかった。
めいさんと初めて出会った頃の詩である。
憶えていてくれていたのかもしれないと思うと胸が熱くなった。
※以下23年前の詩
「そんざい」
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