朝から気温が高目だったが日中も20℃を超え
2月とは思えないほどの春の陽気となった。
紅白の梅は満開となり山里の風景に溶け込んでいる。
畑の冬野菜もすっかり伸びて菜の花が咲き始めていた。
今日は祭日でもあり人の姿も車もあまり見かけず
山里はひっそりとした長閑さであった。
ふっと誰も居なくなったような気がして心細くもある。
職場に着くと猫の鳴き声がしていた。
もう幾日も姿を消していたみい太が戻って来ていたのだ。
そうしてまるで毎朝のことのように餌をねだる。
もう餌係のお客さんは来なくなっていたので
私が餌を与えるとがつがつと食べてまた何処かへ出掛けて行った。
明日のことなど分からない。猫と約束などどうして出来よう。

同僚は渋々であったが大型車の整備に取り掛かっていた。
「頑張れ」とは云えずお尻を叩くことも出来ない。
「お尻を撫でろうかね」と云うとドライバーを私に向けて
「突くぞ!」と云い放ち二人で大笑いになった。
しんどいことは重々に承知している。
しかし少しでも前へ進んで欲しかった。
やがて鉄工所のKちゃんが助っ人に来てくれた。
シャーシの溶接をしてくれるのだそうだ。
同僚も心強くなったのだろう一生懸命に手を動かしていた。
だらしないのは義父でどうやらまた二日酔いらしい。
従業員に仕事をさせて自分は寝るなんてあんまりことである。
すると私の心の声が聞こえたのかふらりと姿を現した。
同僚に手順を教えていてまるで「現場監督」のようである。
やれやれとほっとする。このまま順調にと願わずにいられない。
事務仕事は義父の農業所得の申告書を作成していた。
とにかく莫大な経費で驚くばかりである。
昨年はお米の価格が高かったので助かったが
今年安くなってしまえば大赤字になるだろう。
お国は消費者の味方ばかりで生産者は蚊帳の外であった。
義父の協力もあり申告書が完成したので明日は提出出来そうだ。
カーブスはお休みだが定時で帰路に就く。
サニーマートの店内に入ったら行列が出来ていて何事かと驚く。
暖かさのせいだろう「サーティワン」に家族連れが押し寄せていた。
祭日だけあって店内は大勢の買い物客である。
半額の海老を3パック買って帰る。
「海老フライ」にすればあやちゃんがきっと喜ぶだろう。
最近はずっと「今夜は何?」と台所まで訊きに来る。
それが私とあやちゃんの唯一の会話であった。
夫はお風呂から出ると直ぐに晩酌を始める。
何とも気忙しいが「待ったなし」であった。
大急ぎで「丸干し鰯」を焼いて与えると
「お頭付きだ」と喜ぶので単純な人である。
娘は大量の海老フライを揚げ続けており
少しずつテーブルに運んでくれるのだが
夫は待ってましたとばかりに食べ始めるのだった。
忙しなく揚げている娘の気持ちなど全く考えていない。
そんな光景にもすっかり慣れた。
夫は飲んで食べることが一番の楽しみなのだ。
夕食後には「笠原メイ」さんの日記を読む。
何と昨日は200越えだった閲覧者数が300を越えたそうだ。
日記ではそのことに触れてはいなかったが
驚異的な数字で本人も驚いている様子である。
今日の日記は最初から詩のようでとても読みごたえがあった。
もはや天才だと思う。明日の日記も楽しみでならない。
私はと云えば過去最低の閲覧数で身の程を思い知らされる。
興味が無いと云えばそれまでだが心細くてならなかった。
今に見放されるのではないだろうか。
誰も読んでくれなくなるかもしれない。
それほどまでにつまらない日記なのだろう。
けれどもこれは日々の記録なのだと思えば
この場所がある限り書き続けたくてならない。
やがて季節は移り変わりそうしてまた巡って来る。
同じ冬がないように同じ春もありはしないのだ。
※以下今朝の詩
狐
真夜中にこんこん狐がやって来て 枕をうばわれてしまった
夢の途中でとても大切な場面 ぷっつりと切れてしまい どうしてくれるのだと云うと
夢なんか見るからだよと 狐は鼻を尖らして笑うのだ
こんこんが止まらない くるしくて胸が痛くなる
憐れに思ったのか 狐が背中をさすってくれた ふうっと大きく息をすると すうっとまた眠くなっていく
狐が枕を返してくれた ごめんねと云って 夜の闇の中に消えていく
夢の続きが見れますように 枕はほんわかとあたたかい
|