二十四節気の「雨水」雪が雨に変わる頃であるが
またもや寒波到来で日本海側は大雪になっているようだ。
長期寒波との事で厳しい寒さは来週まで続くらしい。
四万十は曇りのち晴れ。気温は低目であったが陽射しが燦々と降り注ぐ。
山里では時雨れる時間帯もあったが雪に変わることはなかった。
今朝の山道では7人のお遍路さん。最近では珍しく多い。
白装束ではなく黒装束のお遍路さんが2人歩いていた。
おそらく何処かのお寺の修行僧ではないかと思われる。
笠を深めに被っており顔はよく見えなかったが若者に思えた。
鈴々と鈴の音がこだまするように響く清々しい朝の道であった。
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8時半前に職場に着いたが義父は早めに県立病院へ行ったようだった。
気になってならずひたすら帰りを待っていたが
お昼になっても帰らず2時を過ぎても帰って来ない。
仕方なく同僚に伝言を頼み帰路に就いた。
帰宅して4時過ぎにやっと義父から電話があったが
昼食も食べられず朝からずっと検査詰めだったようだ。
先日のMRI検査では不足だったのだろうか。
不思議に思っていると義父から思いがけない事を聞く。
整形外科の医師の紹介状に何と「癌の疑いがある」と記されていたらしい。
実際に紹介状も見せてもらったそうだが確かに「癌」の字があったそうだ。
義父はどれほど驚いたことだろう。私も寝耳に水のような話である。
長時間の検査の結果癌の疑いは晴れたが義父は憤慨しており
「やっぱりやぶ医者だ」と整形外科の医師を罵り始めていた。
私にとっては最も信頼している医師である。
おそらく見逃せない部位があったのだろう。
気遣ってくれたことに感謝しなければと義父に伝えたことだった。
今回の怪我さえなければ病院へ行くこともなかっただろう。
高血圧も自力で治そうとするような義父であった。
81歳とは思えない体力がありその上に強い精神力を備えている。
決して生半可ではない。何としても遣り切ろうとする努力家でもあった。
私にはとても真似が出来ない。80歳まで生きる自信もなかった。
もしかしたら義父よりも先に逝ってしまうかもしれない。
決して諦めている訳ではないのだがどうしようもなく不安なのだった。
やがて春本番となり桜の季節がやって来るが
はらはらと散る光景が目に浮かんでならない。
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