今朝は今季一番の冷え込みとなる。
山里では初霜が降り初氷も見られた。
標高が高く山間部ならではのことだろう。
日中は冬晴れとなったが風が冷たい一日となった。
義父は今日もそわそわと落ち着かない。
今日こそは草焼きをするのだと意気込んでいた。
けれども工場の仕事が忙しくてんやわんやとなる。
義父なりに優先順位を決めているのだった。
「これだけは俺がしないと」と責任感は強い。
おかげで車検で入庫していた車が完了した。
外装修理も依頼されていたので義父にしか出来ない仕事である。
午後2時やっと田んぼへと送り出す。
まるで子供が遠足に行くように上機嫌であった。
やれやれと私も肩の荷を下ろし2時半に退社する。
眠気が心配になり禁断の煙草を吸いながらだった。
ここ数日咳は治まっているが声枯れは相変わらずである。
電話応対が多いのでお客さんに迷惑をかけてしまう。
「風邪かね?」と訊いてくれるお客さんばかりであった。
自業自得とは云え完治するには程遠いようだ。
美声が取り柄だったのだ。アナウンサーになるのが夢だった。
夢とは何と儚いものだろうか。今となってはもう幻である。
買い物を済ませ3時半に帰宅。いつもこの時間ならと思う。
洗濯物を畳み終えてから夫と「三匹が斬る」を見た。
炬燵に足を突っ込んだら夫に「足が臭いぞ」と言われた。
自分でも気になっていたのだが指摘されるとショックである。
まかりなりにも女性だがもう目も当てられなくなった。
お風呂で足先を洗うことが出来なくなって随分と経っている。
足の匂いはおそらくそれが原因なのだろう。
このままではいけないと取っ手の付いたブラシを購入したが
右足は洗えても左足は綺麗に洗えず四苦八苦していた。
さすがに夫に洗ってもらう訳にもいかず困り果てるばかりである。
昨夜は真夜中に左足がズキズキと疼き眠れなかった。
右に左にと寝返りを打ち足を曲げたり伸ばしたりである。
整形外科で痛み止めを処方されているが薬に頼りたくなかった。
それでなくてもどれ程の薬を服用していることだろうか。
幸い毎晩のことではないので今夜は大丈夫かもしれない。
こればかりは寝てみないと分からないことである。
夕食後、一番星を見つけてほっとした。
やはり蝋燭の炎のように見えて不思議でならない。
父だろうか母だろうかと思うが声が聴こえるはずもなかった。
一日がそうして暮れ私は黄昏人になる。
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