二十四節気の「立冬」暦の上では今日から初冬となる。
今朝は全国的に冷え込んだようで北海道は雪だったようだ。
四万十市は9℃と今季一番の寒い朝となった。
けれどもまだまだ序の口である。やがては氷点下の朝を迎えることだろう。
血圧が気になりちゃんちゃんこを羽織ったり暖房を点けたりした。
とにかく寒い思いをしてはならない。寒さが命取りになることもある。
死がいっそうと身近になり私にとっては怖ろしい季節であった。
山里の気温は平野部よりも2℃程低い。
まだ霜の季節ではないがそれも近いことだろう。
辺り一面が真っ白になる。それはそれで風情のある景色である。
今朝はどうしたことか義父の姿が見えなかった。
事務所の二階が居室になっているのだが履物はちゃんとある。
朝刊も取ってあったので居室に居ることは間違いなかったが
物音が一切聞こえず二階はしんと静まり返っていたのだった。
だんだんと心配になって来てもしかしたら倒れているのではと思う。
義祖父がそうだったのだ。心臓発作で突然に命を落としていた。
私は二階に上がることが出来ず同僚に頼もうと思ったのだが
それよりも電話を掛けるのが先決だとやっと気づいた。
10回のコールの長いこと。心臓がぱくぱくし不安でならない。
やっと義父の声が聞こえた時にはどれほどほっとしたことだろう。
原因不明の頭痛なのだそうだ。頓服を飲み寝ていたようだった。
急激な寒さで風邪を引いてしまったのかもしれない。
無理はさせたくなかったがお昼から仕事をすると言って聞かない。
午後には作業着を着ていつも通りに整備の仕事を始めていた。
「もう治った」と言うのだ。その言葉を信じるしかなかった。
顔色も良く元気である。心配し過ぎてもいけないのだろう。
しかしもう81歳の高齢である。何があってもおかしくはなかった。
平穏無事を祈るばかりの日々である。
自分の事はさておいても義父や同僚の体調を気遣うことが多い。
一人でも欠けたら会社はアウトになる。もちろん私もその一人である。
今日明日に死ぬわけにはいかないのだと改めて思わずにいられなかった。
整形外科のリハビリのあった日。スマホ越しに医師と会話をしたが
「寒うなったけん風邪引くなよ」と言ってくれてとても嬉しかった。
ささやかなことであるがその優しさが身に沁みた一日であった。
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