ゆらゆら日記
風に吹かれてゆらゆらと気の向くままに生きていきたいもんです。

2024年10月25日(金) トンネルの出口

曇り日。昨日の肌寒さが嘘のような夏日となる。

風も吹かずなんと蒸し暑かったことだろう。

我慢出来ずとうとう事務所のエアコンを稼働させてしまった。

10月も終りに近づいているのに異例の事である。

そうしてまた一気に肌寒い日がやって来るのだろう。

正直からだが付いていけない。これ程堪えることはなかった。


「桜紅葉」だろうか。桜の葉が少し色づいて来ている。

やがては散ってしまい裸木になってしまうだろう。

その散るさまが目に浮かびふっと切なさを感じる。

けれどもそうして寒い冬を乗り越えてこそ花を咲かすのだった。

「寒さなければ花は咲かず」私はこの言葉がとても好きである。



金曜日のせいか仕事が忙しくお昼休憩も取れなかった。

お客さんから問い合わせがあり代書事務所へ電話をしたら

忙しくて対応できないと断られてしまった。

その口調がとても荒くてなんだかとても残念でならなかった。

どれ程忙しくても配慮を怠ってはならないのだと思う。

それは私にも云えることで良き教訓になったようだった。


工場も車検整備があり忙しかったが同僚は午後から休みになっていた。

二つの病院を掛け持ちするのだそうで仕方ないことだったが

お昼にタイムカードを押すなり無言のまま帰ってしまった。

社長である義父も事務所に居たのにせめて一言が欲しかったと思う。

いくら通院だと云え義父も不愉快な気持ちになったようだった。

従業員の健康が一番の事だが休むのが当たり前になってはいけない。


その後義父から相談があり金曜日の通院を土曜日に出来ないものかと。

そのことを同僚に話してみてくれと云うのだった。

私も気が重かったが嫌とは云えず引き受けるしかなかった。

来週早々に話してみようと思っているが同僚も気を悪くするだろう。

あちらを立てればこちらが立たずになりそうで困ったものである。





午後も急ぎの事務仕事があり完了してから3時に退社した。

今週の疲れが一気に襲って来たようでしんどくてならない。

案の定運転中に酷い眠気がありやっとの思いで市内まで辿り着く。

眠気には煙草が即効だが先日から帰りの車内での喫煙を止めていた。

それがせめてもの「けじめ」に思ったのだ。

代わりに飴玉をしゃぶっている。丁度2個で市内まで帰ることが出来る。


サニーマートで買い物を済ませ4時過ぎに帰宅した。

家の中から夫とあやちゃんの大きな話し声が聞こえていて気になる。

何事かと思えば今日は夕方また担任の先生が来てくれるのだそうだ。

今日こそはと夫が宥めている最中であった。

あやちゃんは「絶対に嫌!」と言い張りトイレに閉じ籠ってしまう。

私が声を掛けようとしたら「お前は黙っていろ」と叱られてしまった。


両親は仕事で不在である。夫にしてみれば大きな責任があるのだろう。

昼間はおじいちゃんと二人きりなのだ。話し相手にもなっているようだ。

それなりに二人の間には信頼もあり「絆」のようなものもある。


5時過ぎに担任の先生と保健室の先生が来てくれたが

やはり駄目だった。「絶対に会いたくない」と言い張り拒否する。

しかし来週には会えるかもと夫に告げたのだそうだ。

それが約束なのかは分からないが少しでも気持ちが動いたのだと思う。

夫も誠心誠意尽くしていた。それが努力でなくてなんだろう。

可愛い孫のために「俺じゃなくては」と一生懸命なのだった。


トンネルの出口は見えているが一歩も前へ進めないのだろう。

暗いトンネルの中で蹲っている姿が目に浮かぶ。

どれ程の葛藤だろうか。あやちゃんの心中は誰にも分からなかった。







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