2024年09月17日(火) |
いいじゃないか妄想も |
曇りのち晴れて真夏の暑さとなる。
陽射しはきつかったが木陰に立つと思いがけないほどの涼風が吹く。
終らない夏はなく秋は確実に近づいているようだ。
山里の職場に着くなり義父が慌てており忙しなく動き回っていた。
友人の助言があり急きょ稲刈りをすることになったのだそうだ。
雨の後で田んぼは泥濘になっていて義父は気が進まなかったようだが
友人は仕事を休み駆け付けて来てくれるのでもう延期は出来ない。
「誰の田んぼか分からんなったぞ」と苦笑いをしながらであった。
いざやるとなったら何と早いこと。他の友人も直ぐに来てくれた。
総勢4名でまるで兵隊さんのように勇ましく出掛けて行く。
今回の稲刈りは「飼料米」で家畜の餌になるのだそうだ。
牛は草を食べるので豚や鶏だろうと思われる。
お国が買い取ってくれるので保障もあるとのこと。
とにかく家畜の為である。精を出せねばなるまい。
お昼前に義父の彼女?がお弁当を持って来てくれた。
いつもお世話をかけているのでお礼を言ったがつんつんと愛想が悪い。
いそいそと事務所のテーブルを片付けてくれたので
日頃からろくに掃除も出来ないことを詫びたら「なんで?」と訊かれた。
足が不自由でも掃除くらい出来るじゃないかと言わんばかりである。
これにはいささか参ってしまい酷く責められたように感じたのだった。
触らぬ神に祟りなしである。もう二度と自分からは口を聞くまいと思う。
午後は10月から始まるOBD検査の準備のために
システムサポートのO君が来てくれていた。
新しい診断機とノートパソコンもO君が手配してくれたのだった。
領収証が無いと国からの補助を受けられないので
有り金をはたいて支払いを済ます。なんとも痛い出費であった。
例の大口の入金を首を長くして待つしかない。
補助金の申請をするのに手間が掛かりO君に後を任せ3時に退社する。
私が居ても何の役にも立たないのだからお先に失礼をした。
サニーマートで買い物を済ませ4時に帰宅したのだが
二階の自室に籠ったものの短歌の「た」の字も浮かんで来ない。
これは駄目だなと潔く諦め大量の洗濯物を畳むことにする。
だんだんと疲れが出て来たのだろう。10分だけ横になっていた。
夕食後に一首だけ書ける。ろくな短歌ではなかったが良しとした。
どんな日もあるものだ。今日はこんな日なのだと思う。
このところずっと寝る前にも短歌を書いているので
焦りを感じることは殆ど無い。書きたい時に書くのが一番なのだろう。
その酔っぱらった短歌が我ながら気に入っており愉快でならない。
まるで誰かに恋をしているような短歌になってしまうのだ。
誤解される方も居るだろうがもう恋とは無縁の老いぼれであった。
そっか、酔った挙句の妄想なのかもしれない。
いいじゃないか妄想も。それは少しだけ夢に似ている。
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