ゆらゆら日記
風に吹かれてゆらゆらと気の向くままに生きていきたいもんです。

2024年05月16日(木) あしたの風

爽やかな青空だったが強風が吹き荒れ嵐のような一日だった。

栴檀の木が風に煽られ薄紫の花がまるで雪のように舞う。


夜明け前にはホトトギスが頻りに鳴いていた。

鳴くのは雄だと云うから求愛の合図かもしれない。

それにしてもまだ外は真っ暗闇である。

「眠らない鳥」なのだろうか。いったい何時眠るのだろう。

日本では「夏告鳥」と呼ばれている。確かな夏の訪れであった。



義父が高知市へ出張。早朝5時に出掛けたようだ。

田んぼに行って不在なのとは何となく違う。

工場の仕事も一段落しており同僚と二人のんびりと過ごす。

来客は一人だけ。電話も一切掛かって来ない。

夏告鳥どころか閑古鳥が鳴いているようだった。


お昼もゆっくりと休み午後からものんびりしていたら

突然義父が帰って来て慌てふためいてしまった。

用事が済み次第とんぼ返りをしたらしい。

おそらく昼食も食べてはいなかっただろう。


トラクターの部品が届いており目を輝かせていた。

直ぐに修理に取り掛かり明日はまた田んぼに行ってしまうだろう。

明日は車検の予約が入っておりまた頭を悩ますことになりそうだ。

じたばたしても始まらない。なるようにしかならないのだと思う。




リハビリの日だったので3時前に退社。

病院で息子の元お嫁さんのお母さんに会った。

元気そうに見えたが「変わりないかね?」と声を掛けたら

ふっと暗い表情になり言葉を濁らせたので気になってならない。

余計なことにも思えたが「一人で抱え込んだらいかんよ」と告げる。

決して縁が切れたのではないのだ。私の気持ちはずっと変わらない。

昨年の今頃はお嫁さんの入院で大変だったことを思い出す。

そうして息子が離婚を決意してから一年が経とうとしている。



リハビリはいつもの療法士さんだったが今日は施術が変わっていた。

左側の骨盤の辺りを重点的に揉み解してくれてなんとも心地よい。

痛いけれど気持ちが良いのだ。これは初めての経験だった。

普段は自覚症状が無いが骨盤もかなり弱っているのだろう。

歳を重ねるごとに身体のあちこちにガタが来るのは仕方あるまい。

リハビリに通っていなければと思うとなんだか怖ろしくなった。

来週も楽しみである。完治の見込みはないが確実に良くなっているようだ。



4時半に帰宅。珍しくあやちゃんが出迎えてくれて嬉しかった。

開口一番に「今夜は何?」である。「オクラの肉巻き」と応えると

「やったあ」と喜んでくれたので私は天にも昇る気持ちであった。

気のせいかもしれないが娘が一日中家に居るようになってから

あやちゃんがずいぶんと明るくなったような気がする。

もうお姉ちゃんだからと我慢することもない。

甘えたいだけ母親に甘えることが出来るのだ。

もしかしたらそれが一番に求めていたことなのかもしれないと思う。

まだまだゆっくりと少しずつではあるが前途に光が見えて来た。

誰も背中を押すことはしないが自ら歩み出しているように感じる。


この先どんな日もあるのだろう。辛い日もあるかもしれない。

それはあやちゃんに限らず皆に訪れる日々であった。


私はすくっと立っている。明日はあしたの風が吹くのだもの。


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