ゆらゆら日記
風に吹かれてゆらゆらと気の向くままに生きていきたいもんです。

2024年05月13日(月) 一件落着

午後7時15分。西の空がまるで燃えているように紅い。

明日は晴れるのだろう。なんだか心がおひさま色に染まりそうだ。


午前中は残り雨。午後から少しずつ陽射しが降り注ぐ。

義父がまるで何かに取り憑かれたように田んぼへ走る。

とにかく引き留めてはいけない。黙って見送るしかなかった。


一度戻って来たので一段落したのかと思いきや

洗車機でトラクターを無我夢中になり洗い始めた。

恐る恐る声を掛けたら田螺が異常発生しており

次の田んぼに行けないのだそうだ。

トラクターにくっ付いている田螺を洗い落としてから

また他の田んぼで作業を続けるつもりらしかった。

そうしなければ全部の田んぼが田螺だらけになってしまうのだ。


「お腹空いたろ?お昼食べてから行ったや」と再び声を掛ける。

「おう、そうじゃな」と素直に聞き入れてくれてほっとした。


夢中になると食事もまともに摂らない。

それは今に始まったことではなくよく身体が持つものだと思う。

リポビタン一本でどうして農作業に精を出すことが出来るだろうか。


そんな心配は無用らしくあまり気遣うと機嫌を損ねてしまう。

見て見ぬふりをするべきなのだろう。それも精神的にきついものである。





同僚に留守番を任せて2時過ぎに退社。少し心苦しい。

アマゾンからメールが届いており今日荷物が届くとのこと。

自室の空気清浄機のフィルターであった。

夫が受け取ると「これは何だ?」となってしまうので

なるべく早く帰宅したかったのだが時すでに遅しとなってしまった。


案の定「ネットであれこれ買うなと言うたろうが」とお小言である。

「これは必要な物やけん」と仕方なく空気清浄機の事を話す。

てっきり喫煙がバレると思っていたのだが深く追求されなかった。

それにしてもなんと後ろめたいことだろう。

愛する夫に隠し事をするなんてもってのほかである。


自室でこそこそとフィルターを交換したが

赤い警告灯が点いたまま消えない。焦ってメーカーに問い合わせたら

リセットボタンを押さなければいけないのだそうだ。

窓からが西日が射し込み汗がだらだらと流れていた。


それから夫のご機嫌取りも兼ねて一緒に大相撲を観る。

あの力士はあの力士の弟だとか訊きもしないのに教えてくれた。

「へえ〜そうながや」そこで私は感嘆の声を上げなければいけない。

夫は上機嫌であった。もう空気清浄機の事など忘れたのに違いない。


夕食は夫の大好きな「オムライス」だった。

機嫌は増々良くなりお代わりをするほどである。

しめしめと私はほくそ笑んでいた。ちょろいもんだなと愉快でならない。


しかし今は違う。もしかしたら夫は何もかもお見通しなのではないか。

知っていても責めようとはしないそれが夫の優しさなのだと思う。




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