ゆらゆら日記
風に吹かれてゆらゆらと気の向くままに生きていきたいもんです。

2024年05月05日(日) 夏が立った日

曇り日。湿度の割に爽やかな風が吹く。

土地の言葉では「沖の風」と云う。海からの南風のことである。


「立夏」暦の上では今日から初夏となった。

梅雨も近くなるがなんと心地よい響きであろうか。

夏が立つのである。すくっと前を向いて立つのである。

私は春を見送りに別れ道まで行かねばならない。



夫が「宇和島方面へ行ってみるか」と言ってくれたのだが

娘達があやちゃんを残して高知市内へと出掛けて行ったので中止する。

いくらもう12歳でも独りで留守番をさせるわけにはいかない。

先日の地震から度々余震がありもしものことを考えずにいられなかった。


結局退屈を持て余すことになったがそれなりに過ごす。

以前なら読書三昧だったが今はそれすら出来なくなった。

気分が散漫とし煙草ばかり吸ってしまうのだった。

集中力は全く無いに等しく落ち着くことが出来ない。


早目に昼食を済ませ横になればすぐに眠くなってしまう。

3時間ほど眠っただろうか。目覚めたら2時を過ぎていた。

洗濯物を確かめに外に出るとなんとか乾いていてほっとする。

今にも雨が降り出しそうな濃い灰色の空だった。


お昼寝をすると寝起きの気だるさは半端ない。

アイスコーヒーを飲みつつ立て続けに煙草に火を点ける。

そんな自分に嫌気が差してくるがどうしようも出来なかった。


やっと頭が冴えて来て短歌を三首書くことが出来る。

いつまで経ってもそれは自己満足に過ぎなかった。

私が発信してから10分もしないうちに俵万智さんが発信していた。

「こどもの日」の短歌である。一首だけ好きだなと思う短歌があった。

反響が凄い。どんどん「いいね」が増えて行くのだ。

知名度と実力である。当然のことながら私とは雲泥の差であった。

比べること自体が愚かではあるが私は口惜しくてならない。

そうして自信を失くし自滅の道へと進んで行くのだった。

けれども書くことを諦めてはいない。私は私の短歌を書くしかない。

そうでなければ生きていた証を残すことが出来ないのだ。





あやちゃんが朝からカップうどんしか食べていなかったので

空腹ではないかと気になり声を掛けたらとても機嫌が悪かった。

干渉と老婆心の区別がつかない。そっとしておくべきだったのだ。

まだ子供だけれど「こども」ではないのだと思う。

そうして「こどもの日」が何事も無かったように暮れて行く。



先日から寝る前にSNSでこの日記のことに触れているが

そんな姑息なことは今後一切やめようと思っている。

以前にもここに書いたことがあるが「一見さんお断り」を貫きたい。

長いことこの日記を読んで下さっている方には理解して頂けるはずである。

決して興味本位で読むような日記ではないと思っている。

包み隠さず真実を書き続けられるのは読者を信頼しているからこそだ。

22年も書き続けて来られたのはその方達のおかげだと思っている。


日記を公開する以上覚悟が必要なのは当然の事だろう。

その覚悟の上で今夜もありのままの一日を記した。


雨の匂いがし始めた立夏の夜のこと。








 < 過去  INDEX  未来 >


anzu10 [MAIL] [HOMEPAGE]

My追加