ゆらゆら日記
風に吹かれてゆらゆらと気の向くままに生きていきたいもんです。

2024年04月16日(火) 春雨じゃ濡れて行こう

一日中霧雨が降っていた。いかにも春らしい雨である。

「春雨じゃ濡れて行こう」と有名な言葉があるが

行友李風作の戯曲「月形半平太」の主人公のセリフなのだそうだ。

気になって調べていたらモデルは土佐藩士の武市半平太であった。

いくら学が無いとは云えつい今しがたまで知らなかった愚か者である。

70の手習いではないが最近よくあれこれと調べるようになった。

スマホは持っていないがインターネットのなんと便利なことだろう。

しかし調べてもすぐに忘れてしまう。それはメモをしても同じであった。

おそらく若い頃のように脳が機能しなくなっているのだろう。

認知症だけにはなりたくないが絶対に大丈夫とは言い切れない。

私はいったいこの先どんな婆さんになるのだろうか。




今朝は職場に着くなりメールチェックをし先日の試験結果を知る。

「合格」と記されておりなんとほっとしたことだろうか。

まったく自信がなかったせいもあり嬉しくてならない。

けれども85点はイマイチであった。常識問題にしては低過ぎである。

この先も保険募集をすることはないがなんと頼りないことだろうか。

でも今度こそ最後である。もう二度とこんなことは嫌だと思う。


肩の荷が下りたせいか午前中は仕事にならないほど眠くてたまらない。

珈琲を飲んだり煙草を吸ったりしながらお昼までやり過ごす。

煙草を吸い過ぎれば咳が出る。咳が出れば尿漏れがある。

この連鎖はどうしようもなく自分に腹も立って来た。


お昼休みを頂くことにして車中で30分程眠った。

助手席には読みかけの本や詩集が転がっているが遠ざかるばかりである。

そのくせ衝動買いをしてしまうので本類は増える一方だった。

このままで良いのかなと少しずつ焦りも出始めているようだ。

もし突然死んでしまったら無読の本類はいったいどうなるのだろう。

お棺に入れて欲しいと娘に頼んでおく手もあるが

灰になった本を果たしてあの世で読めるだろうかと心配になる。



3時過ぎに退社。FMラジオからは懐かしい歌謡曲が流れていた。

「幡多らんど」と云って地元のFM放送が気に入っている。

CMが幡多弁なのも面白くとても親しみが涌くのだった。


夕食は「豚の生姜焼き」実は昨夜「しゃぶしゃぶ」だったのだが

うっかり間違えて生姜焼き用のロース肉を3パックも買ってしまっていた。

当然のことながら「しゃぶしゃぶ」は大不評であった。


胡瓜と薄焼き卵とハムで「中華風サラダ」を作った。

以前からちょくちょく作っていたが食べず嫌いだったのだろうか。

今夜はあやちゃんが気に入ってくれてそれは食べること。

あっという間にお皿が空になってとても嬉しかった。

そうして笑顔でいてくれることがこの上なくほっとするのだった。

明日は何を作ろうか。もう今夜から明日の献立を考えている。



雨はやっと止んだようだ。窓の外からは生温い空気が漂って来た。

日々こつこつと布を織るように過ごしている。

やがては一枚の布になることだろう。

「完成」をこの目で確かめるまでは死ねない。




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