雨だれと一緒になって落ちていく地には微かに春の音して
ぽつんぽつんと呟いている
聴いて欲しくてならない
私は素直ではないけれど
正直に打ち明けてみたい
君は春の音を知っていますか
どうか耳を澄ませてください
私は落ちながら水になる
もう冷たくはないだろう
君は触れてくれるだろうか
今朝は少しまともなものが書けたような気がしたけれど
気のせいかもしれない。単なる己惚れかもしれないと思う。
アラさがしをすればキリがないのだ。
たとえば叩けば埃が出るように。同じホコリでも誇りではない。
だから胸を張ることも無いだろう。しょんぼりと項垂れているべきか。
この場に及んでいったい何をほざいているのやら。
私は私が不可解でならないが不愉快ではないのだと思っている。
さて決戦の月曜日。今日こそは負けないぞと意気揚々と職場に向かう。
もう二度とチャンスは無いように思っていた。
とにかく強い意志を持って立ち向かっていかねばならない。
まずは決して喫煙所に足を運ばないことから始めた。
案の定そわそわと落ち着かなかったが必死になって我慢する。
これはギャンブル依存症の人がパチンコ屋に行かないのと似ている。
子豚の場合は餌を求めないことだ。たとえ大好物のラーメンであっても
そうしてどれほど空腹であっても絶対に口にしてはいけない。
やがてカウントダウンが始まる。あと30分、あと10分と。
残り5分になった時には目の前がすっかり明るくなっていた。
そうして逃げ去るようにタイムカードを押し家路を急いでいた。
これで完全禁煙三日目をやっと達成したことになる。
やれば出来たのだと感激で胸がいっぱいになっていた。
しかしまだ油断は出来ない。今週いっぱいが大きな勝負である。
それと気掛かりなのはまだ禁煙パイポを手放せないこと。
「こんなもの、こんなもの」と思いながら今も吸っている現実である。
あれも駄目これも駄目では精神的にどれほど参るだろうか。
「かかってこいや」と思う気持ちはあるけれど
「ゆるしてほしい」と弱気になってしまう時もある。
けれども私はほんの少しだけ進歩したのではないだろうか。
今日は「よくやった」と自分を褒めてやりたいと思う。
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