ゆらゆら日記
風に吹かれてゆらゆらと気の向くままに生きていきたいもんです。

2022年08月01日(月) 後悔はいつも後の祭りです

晴れてはいたけれど時おりぱらぱらと雨が降る。

「狐の嫁入り」と云うのだろうか。大気が不安定だったようだ。


家中のカレンダーを捲る朝。なんとも清々しく感じる。

「さあ始めよう」と思った。一歩踏み出すような気持ちになる。

そんな新鮮な気分になったのは久しぶりのことであった。

このところ少し荒んでいたのではないだろうか。

卑屈な気分は己を貶める。嘆けば嘆くほど傷つくばかりである。

可哀想な人であってはならない。もっと胸を張るべきなのだ。




仕事を終えての帰り道、ダム湖の橋の上でMさんの後姿を見つける。

ふらふらとよろめくように歩いていてよほど暑さが堪えていたのだろう。

すぐに車を停めて声を掛けたのは言うまでもない。

てっきり延光寺に向かっているのだと思っていたけれど

竹島大師堂まで帰ってゆっくり休みたいと言うのだった。

私も帰り道なのですぐに了承するべきであったけれど

途中で買物もしなければならず即答できなかったのだった。


Mさんは一瞬残念そうな顔をしたけれどすぐに笑顔になり

「大丈夫、やっぱ先へ進むわ」とお遍路を続ける気になったようだった。

「くれぐれも気をつけてね」と手を振って別れたのだけれど

その後すぐに後悔のような複雑な思いが込み上げて来る。

Mさんの望みを叶えてやるべきだったのではないか。

買物は後からでも出来る。真っ直ぐにお大師堂へ向かえば良かった。

Mさんにとってお大師堂は唯一寛げる場所なのに違いない。


それも後の祭りとなり後悔だけが残ってしまった。

「買物をせんといかんのよ」とどうして言ってしまったのだろう。

もし先に買物をしていてもMさんの夕食を整えてやりたかった。

そんなに大したことは出来なくてもお弁当ぐらいは買えただろうに。


野宿ばかりのMさんのことが気掛かりでならない夜になった。

無事に延光寺に着いただろうか。テントを張れただろうか。

夕食はどうしただろう。食料を買うお金があっただろうか。

後から後から色んなことが押し寄せて来る。


Mさん今日はほんとうにごめんなさい。

私はもっともっと気遣ってあげるべきでしたね。


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