薄雲が拡がっていたけれどおおむね晴れ。
心地よい風のおかげで暑さもさほど苦にならなかった。
夏には珍しく北西の風だったようだ。
南風には湿気が帯びているけれど北西の風はからりとしている。
今も窓を開け広げ風に吹かれている。夕風は涼風に等しい。
孫たちの小学校では一学期の終了式であったけれど
登校前の検温であやちゃんに微熱があったようだった。
昨日のプールの授業で寒かったらしく鼻水も出ている。
まさかコロナではあるまいと様子を見ることにした。
元気で登校する気満々であったけれど学校には行けない。
姉が発熱なら妹も登校できない規則になっており
めいちゃんも仕方なく休まねばならなかった。
すでにランドセルを背負っていためいちゃんは大きなため息をつく。
長い夏休みを前にして仲良しの友達に会いたかったのだろう。
私が帰宅した頃には平熱になっており病院にも行かなかったそうだ。
娘が学校に行って通知表をもらって来ていた。
今の通知表は昔と違い「よく出来る」「出来る」「もう少し」の三評価。
あやちゃんは算数がよく出来てめいちゃんは体育がよく出来る。
なんと微笑ましいことだろう。ふたりを天才と褒めたたえた。
子供は褒められてこそ伸びる。これからも楽しみなことだった。
私のような老いぼれた大人は「よく出来る」が全く無いに等しい。
身の程を知り尽くしているためか褒められてもピンと来ない。
「もう少し」となればがっくりと肩を落とすばかりである。
自信が全く無いものだからやっぱり駄目なんだなと思うのである。
そのくせ欲深くもしかしたらと一縷の望みを捨てられないでいる。
いつかきっと認めれる日が来るだろうと信じたくてならない。
神様はよほど忙しいらしく通知表を書く暇もないようだ。
それとも私のような者になど関わりたくないのかもしれない。
私はどんどんいじけていく。それがどれほど愚かなことか知りつつ
もがき苦しむ運命なのだろう。まあそれもいいのではないだろうか。
なんとしても生き永らえて見せよう。
そのうち神様からの通知表がある日突然に届くかもしれない。
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