ゆらゆら日記
風に吹かれてゆらゆらと気の向くままに生きていきたいもんです。

2022年07月17日(日) 初蝉に恋しくおもう母の声

つかの間の青空。午後にはぽつりとにわか雨が降る。

今朝は今夏初めて蝉の声を聴いた。まだか細い鳴き声であったけれど

夏らしさが嬉しくなって思わず微笑まずにはいられなかった。

「初蝉」と云うのだろか。なんだか俳句が出来そうな気がする。

蝉は地上に出てから8日しか生きられないと聞くけれど

なんと儚い命だろう。それでも決して嘆いてなどいない。




午後、母の携帯の機種変更にドコモショップへ行く。

本人確認の手順を踏まねばならずそうそう簡単にはいかない。

施設に電話して電話口まで母を連れて来てもらった。

それも車椅子でのことで介護士さんに面倒を掛けざるを得ない。

店員さんが母と話す前に事情を説明しやっと母は理解したようだった。

「そういえばケイタイがないね」と言って笑わせてくれる。


店員さんが生年月日を訊ねてはらはらしたけれど

母はしっかりと応えたようだ。ほっと胸を撫で下ろすばかり。

そうしてやっと本人確認が整い手続きを進めることが出来た。

けれども古い携帯は故障しており電源も入らないらしく

データーを移行できないかもしれないと言われ焦りまくる。

店員さんがあれこれと試してくれていたら一瞬電源が入ったようだ。

「とにかくやってみましょう」その待ち時間もはらはらし通しだった。

「出来ましたよ」その声を聴くなり目の前がぱあっと明るくなる。


直ぐに母に届けてやりたかったけれどそれは叶わず。

病院が休診の日は玄関が閉まっており家族であっても立ち入り禁止なのだ。

この4月からそんな規則が出来たらしくなんとももどかしいこと。

仕方なく連休明けの火曜日に届けることにしたのだった。


今日は少しだけ母の声を聴けて嬉しかった。

薄情な娘であってもやはり本音は恋しくてならないのだろう。

いつの間にか以前のような躊躇いは消え失せてしまっている。


私にも人恋しい夜がある。無性に誰かと話したくてたまらない夜に

母はいつでも待っていてくれるのだ。

「変わりないかね、元気かね」その声を聴くととてもほっとする。






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