冬晴れとなったものの気温は上がらず冷たい北風の一日。
そんな寒さのなか母が育てていた紅梅の蕾がふくらむ。
枯草に覆われているけれどそこだけ春のように明るい。
梅一輪にこころを和ませる日もきっと近いことだろう。
12月に県に提出していた書類に沢山の付箋が付き返却されてきた。
それはもちろん不備だらけということで愕然とするばかり。
手直しをして来週中に再提出しなければならない。
頭を抱えて溜息をついていたら義父が「ひとつひとつやってみな」と
その言葉を励みにとにかくやってみようとすぐに取りかかっていた。
「やれば出来る」らしい。一時間程残業になったけれど
一通りの手直しを終えほぼ完璧になったような気がする。
とりあえず明日郵送してまた不備があれば直せば良いのだと思う。
こうなったらもう「いちかばちか」だ。なんだってかかってこい。
事務仕事を始めて今年で34年目。最初は経理だけだったけれど
今ではすべての事務仕事をこなせるようになった。
事実上の母の引退を機に一気に仕事量が増えている。
義父や同僚にも頼りにされていることを忘れてはいけない。
おまけに金庫番。昨年末のボーナスもそうだけれど
会社の資金繰りもすべて任されているのだった。
すでに経営側の立場になっていると言っても他言ではないだろう。
65歳となり老体にムチ打ちつつのこと。
55歳の時、あと5年と思っていた。それがあっという間で
60歳になった時もあと5年だと思っていたのが昨日のことのよう。
またあと5年と思っているけれど70歳の私が想像できない。
もし現役ならばそれは奇跡ではないかと思う。
もしかしたら私も母と同じような終着を迎えるのかもしれない。
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