ゆらゆら日記
風に吹かれてゆらゆらと気の向くままに生きていきたいもんです。

2022年01月09日(日) なんとしてもこれだけは

曇りの予報だったけれど思いがけずに青空になった。

昨日のこともあり洗濯物を乾燥機に入れており

陽射しが降り注ぐのを見ながら残念でならない。

じいちゃんが「干せたのにな」と言ってくれる。

その口ぶりがなんだか所帯じみていて可笑しかった。

毎朝大量の洗濯物と格闘している私への思い遣りでもあったのだろう。

歳を重ねるごとにふとしたことで優しさを感じるようになった。



午前中に地区の役員会があり出席する。

毎年当番制になっており今年はその役がまわってきていた。

本来ならばじいちゃんが出席するべきなのだけれど

「俺はもうそういう場所には行きたくない」と言う。

消防団を辞めてから表立って活動することに消極的になっているようだ。

行って見れば女性の姿もあり特に違和感は感じなかった。


役員会は年に6回程あるらしく次回から平日の夜にするらしい。

誰も反対しないので私一人で反対したけれどあえなく却下された。

仕事を持つ身としては平日の夜はとても厳しいものがある。

帰宅してじいちゃんに相談したら次回から行ってくれるとのこと。

晩酌もしたいだろうに「我慢するけん」と言ってくれた。

回覧板や市の広報を配ったりする雑事は私がすることになった。

一年間の辛抱と思っても「役」に就くことは少なからず重荷になるものだ。



午後は図書館へと走る。もう読む本が無くなっていた。

今日も表ではなく裏の書庫から読みたかった本を探してもらう。

裏の書庫にはいったいどれほどの古い本が眠っているのだろう。

一度この目で確かめてみたい衝動に駆られた。

古い本ほど歴史を感じる。すでに今は亡き作家の本はとても愛しい。

遺作などは特に。読みながら涙が溢れて来る時もある。

命ある限りと書き残したであろう。明日を信じつつも不安はつのる。

なんとしてもこれだけはと。それは命を振り絞ってのこと。

それだけ心が込められており読者の心を捉えて離そうとしない。



私は詩人であることも歌人であることももう諦めてしまった。

おそらく最後の最期まで誰にも認められないだろうと思っている。

この日記もただの雑文でありなんの価値もないのかもしれない。


けれども「書きたい」その気持ちだけは大切に育んでいきたい。


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