爽やかな晴天。風薫る5月には少し早いけれど心地よい風。
「山が笑う」という季節の言葉もあるけれど
椎の木の花だろうかそれはたくさん咲いていてほんとうに
山が笑っているように見えるのだった。山もきっと嬉しいのだろう。
今日も川仕事に行っていたけれどとうとう限界を感じる。
成育の芳しくない短い海苔をやっとの思いで収穫する。
この先の見通しも暗くあとは自然の成り行きに任せるしかない。
「なるようにしかならない」嘆くことだけはしないでいよう。
昨日から気分の浮き沈みが激しく今日も欝々としていたら
あやちゃんが志村けんの「だっふんだ」の顔をして笑わせてくれた。
そのくせ夕飯時にはまた「おばあちゃんだいきらい」と言う。
あやちゃんの大好きなお友達から「だいきらい」と言われたら
どんな気持ちになるのか考えてみなさいと言って抗戦したのだった。
そうしたら夕食に手を付けず二階に上がりしばらく下りてこない。
めいちゃんは「おじいちゃんといっしょにたべるのはいや」と言う。
たかが子供の気まぐれだとしてもおじいちゃんだって傷つく。
「はいはいわかりましたよ」と笑って席を立ったのだけれど。
しばらくして家族4人の楽しそうな声が聴こえて来てほっとする。
あやちゃんもめいちゃんも「おいしいねえ」と言ってくれていた。
昨夜じいちゃんと語り合ったこともあり
私が暗い顔をしていたせいでもあるのだろう。
子供たちは敏感にそれを感じ取っていたのではないかと思った。
何かが変わったのではない。きっと何も変わってなどいない。
明日の朝は笑顔で「おはよう」と言おう。
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