今日も20℃超えの春らしい陽気となる。
南風がそよそよ。いつまでも吹かれていたいような風。
朝の峠道を越え山里の民家が見え始めると
県道沿いにラッパ水仙がたくさん植えられており
その可愛らしい花が一斉に微笑んでいるのだった。
思わず「おはよう」と声をかけたくなる。
こころを和ませてくれるなんとありがたい花だろうか。
お昼時になるとめいちゃんのことを思わずにいられなかった。
今日は保育園最後の「お別れ遠足」の日。
そろそろお弁当を広げている頃かなと目に浮かべてみたり
楽しそうな笑顔がまるで空に映っているような気がする。
来週末には卒園式。保育園生活も残りわずかとなった。
仕事を少し早めに終らせてもらって定期の病院へ。
医師との短い面談で特に変わりはないと告げたかったけれど
このところずっと血圧が高めなのをついつい話してしまう。
特に自覚症状もなく元気なのだけれどたまには嘆いてみたかったのか。
医師の対応の早さには驚く。血圧の薬を強めのものに変えようと言う。
なんだかまな板の上のお魚の気分。上手に捌かれているような。
お薬が変わったおかげで薬局の待ち時間がとても長かった。
もううんざりだと思い始めたところでやっと名前を呼ばれる。
担当の薬剤師さんは私と同年代だと言いとても優しい口調で
自分も同じお薬を飲んでいるのだと。「歳には勝てませんね」
みんな一緒なのかと思うとなんだかやたらと嬉しくなるものだ。
周りを見渡せばあの人もこの人も仲間なのだと思わずにいられない。
薬局を出て近くの河川敷に菜の花を見に行っていた。
ひと月前にはまだ満開ではなかったので一面の菜の花を期待して。
それが時すでに遅く菜の花はすでに菜種になっていたのだった。
少しがっかりとしたけれどふっと目の前が明るくなった。
種さえあればまた咲ける。そのための種に違いないと。
それは少し老いることにも似ている。
|