とうとう氷点下の朝。しんしんと音が聴こえるような寒さだった。
それでも日に日に慣れてきているのだろう苦にはならない。
寒さあってこそだと思うのだ。まだ遠い春を想うことが出来る。
仕事を少し早めに終らせてもらっていつもの病院へ。
待合室がすっかりクリスマスモードになっていて心が和む。
あと一週間でもうイブなのかほんとうに早いものだ。
いつも通りのお薬。薬剤師さんがとても優しく語りかけてくれる。
その足で母の入居料の支払いにお世話になっている病院へ。
会計が混雑していて待ち時間が長くなりそうだったので
自販機でコーヒーを買って飲みながら待つことにする。
缶コーヒーではなくネスカフェの自販機で紙コップで出て来るやつ。
熱々のをふうふうしながらそれがとても美味しかったのだ。
けれどもマスクを少しずらして飲んでいたのがいけなかったのか
うっかり手を滑らせてしまって口元から胸元へとこぼしてしまった。
思わず悲鳴をあげたくなるほど熱かった。少し火傷をしたみたい。
とんだ失態をやらかしたものである。今思えばなんと滑稽な有様。
コーヒーまみれの醜態のまま支払いを済ませ
ケアマネさんと少しだけ母の話をして急いで帰宅する。
最近の母はとても穏やかで落ち着いているとのことで
年内の面会はもう無理かもしれないと伝えるしかなかった。
時間の余裕もなければこころの余裕もない気がする。
とにかく無事に仕事納めをすることで頭がいっぱいなのだった。
いっぱいいっぱいではいけないのだけれど
どうか許してほしい。私なりに精一杯の日々が続いている。
|