寒さは日に日に更新されていて今日はとうとう初雪。
平野部はさほどでもなかったけれど山里は一面の銀世界だった。
幸い道路には積もっておらず無事に職場に辿り着く。
峠道を越えたところで母から電話があり
血相を変えた様子で「すぐに帰りなさい」と言うのだ。
その命令口調に一瞬むっとしてしまってとても穏やかにはなれない。
母は母なりに雪道の心配をしてくれたのだろう。
ずいぶんと昔のスリップ事故を覚えていてくれたのだと思う。
「ありがとう大丈夫よ」の一言がどうして言えなかったのだろうか。
雪はどかどかと降り続いていたけれどすぐに溶ける雪で
積もることもなく午後3時頃には陽が射し始めていた。
さっぷいさっぷい。今夜は鍋にしようと家路を急ぐ。
ありがたいことに昨日いただいた白菜があった。
葛きりを買い忘れていてあやちゃんが残念がっていたけれど
文句も言わず食べてくれてほっと嬉しく思う。
母に電話してみようかと思いつつ迷っているところ。
「今朝はありがとう」と言うべきか
「今朝はごめんなさい」と言うべきか。
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