2020年01月20日(月) |
嬉しくって泣けてくる |
二十四節気の「大寒」厳しい寒さはどこへやら
暖かな陽射しと風は黄砂を運んでくる。
まるで春霞のような空に優しいおひさまが微笑んでいた。
仕事が少し早めに終われたのでなんとなく母のところへ。
そうほんとうになんとなく。それがとても気楽に思える。
先日からずっと葛藤していたのが嘘のようだった。
「こんにちは」と声をかけながら部屋のドアを開けると
「あらまあ」とびっくりしながら母が微笑んでいた。
やっと本を読む気になったらしく樹木希林の本。
「これはなかなか面白いね」と言ってくれて嬉しかった。
ずっと無気力状態だった母に少しずつ意欲がわいているのを感じる。
おみやげにチョコパイを持っていたのをすぐに食べてくれた。
ポロポロと落としながらまるで子供のようで微笑ましい。
食べ終わってからお茶が飲みたくなったと言って
自分からすすんでホールに歩いて行ったのにはおどろく。
そうしてホールに居たお仲間さんとおしゃべりを始めたのだ。
私が遠ざかっていた二週間の間に母は確かに変化していた。
その変化がどれほど嬉しかったことだろう。
友達なんていらないと言いつつ引きこもっていた母に
話し相手が出来たことが何よりも嬉しいことだった。
おまけに私に「早く帰りなさい」と言う。
それは少しも寂しそうな声ではなくとても優しく胸に響く。
駐車場に出てからホールをのぞくと母が笑顔で手を振っていた。
その笑顔を一生忘れられなくなりそう。お母さんありがとうね。
帰りながら胸に熱いものが込み上げてくる。
嬉しくって泣けるなんてほんとうにありがたいこと。
|