朝陽が射し始めるとツクツクボウシの声が聴こえる。
もうそんな頃。立秋もすぐ近くになった。
じいちゃんが「暑いしどっか行くか」と言ってくれて
ふたり意気投合してドライブに出掛ける。
四万十川を眺めながら中流域の江川崎まで
そうあの江川崎。つい最近まで日本一暑かったところ。
そうして私にとっては生まれ故郷でもあった。
途中の川ではカヌーや水遊びをする人もいて
見ているだけで暑さを忘れる。
真っ青な川も目に沁みるよう。
じいちゃんにお願いして昔住んでいた家の近くの駅へ。
子供の頃にはよく駅で遊んだことが懐かしい。
駅の前にあった駄菓子屋さん。夏は毎日アイスキャンデーを買った。
もう半世紀以上も昔の事で、駄菓子屋さんは普通の民家に。
住んでいた家も取り壊されていて坂道だけが残っていた。
どんなに歳月が流れて変わってしまってもやはり懐かしい場所。
じいちゃん連れて来てくれてありがとう。
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