雪の予報だったけれど、静かな雨音で目覚める。
ぽつんぽつんと歌うような雨だれの音が耳に心地よい。
ああ雪でなくて良かったとほっと胸を撫で下ろしていた。
いつものように山里の職場へ。山道ですれ違った車が
雪を被っていてびっくり。もしやもしやとおそるおそる峠を越える。
山里に入ってからも雪はどこにも見えず。なんとも不思議なきもち。
それから職場近くのトンネルを抜けたらすっかり雪景色だった。
ちいさな山里でもこんなにも違うのかととてもおどろく朝のこと。
雪はすぐに雨に変わったけれどなんとも冷たい一日だった。
事務所のエアコンが作動せず、石油ストーブで暖をとる。
足元が寒くてならず小さな電気ストーブも点けてみたり。
お昼に母が出勤して来て「こんにちは」とひょうきんな声。
じゅうぶんに談笑する時間はあったのに、殆ど口を聞かず。
なんと可愛げのない娘だろうと我ながら思うばかり。
母と交代するように事務所を出ていた。とても後ろめたい気分。
このままではいけないな。せめて笑顔をと帰りながら思った。
帰宅するなりコタツムリ。なんと暖かいことだろう。
保育園のお迎えまでごろごろと怠惰に過ごす。
保育園では一日早く明日「豆まき」をするそうで興奮気味の孫たち。
「おにさんがくるよ」「やっつけるよ」と口々に話してくれた。
今日も平穏無事、ほんとうにありがたいこと。
「節分」「立春」「雨水」とゆっくりと春が近づいてくる如月。
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