自分の身体はひとつしかないのだなと あたりまえのことをなんだか思い知らされたような一日。
山里の職場のことが気掛かりでならなかったけれど 家業の海苔養殖も大変な事になっていて やはりどうしても家業を優先せざるを得なかった。
海苔網にわずかだけれど緑の芽が出始める。 けれども例の黒い海草がべったりと網に付着していて このままでは海苔の芽が死んでしまうかもしれないと言う。
長年この仕事に携わってきたけれど こんな危機に遭遇したのは初めてのことだった。 先日からずっと抱いていた不安が一気に大きくなってしまう。
山里の職場は昨日私が帰宅してから大きなトラブルがあったらしい。 心配することはないよと母は電話口で言ってくれたけれど 私にも責任があることで心配せずにどうしていられようか。
人一倍心配性の私にはどちらも大きな打撃となった。 こんな時こそあっけらかんとしていられたらどんなに良いだろうか。
ざわざわと落ち着かない気分の午後。 ふっと思い立って娘の家に遊びに行ってみることにする。 予定外の訪問に娘はびっくりしていたけれど 何かを察したのか、しばらく遊んでいけばと言ってくれた。
綾菜とどんぐりころころをして遊んだ。 寝返りがすっかり上手になって部屋中を転げまわる綾菜。 時々きゃきゃっと声をあげて笑う。私もいっぱい笑顔になれた。
悪いことが続くときは続くもの。それはどうしようもなくて。
けれども神さまの贈り物みたいに嬉しいこともきっとある。
嬉しいことが続くときだってきっとあるのだもの。
そう思って気を取り直すような夜になった。
明日はあしたの風がふくさ。とにかくぐっすりと眠ろう。
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