窓辺に佇みながら夕焼け空をぼんやりと見ているのが好きだ。 そんな余裕もなくあっという間に暮れていく日もあるけれど 今日は空がゆっくりと待っていてくれたのかもしれない。
仕事が忙しくばたばたと慌しい一日だった。 いつも暇つぶしに遊びに来てくれる常連さんが来てくれたけれど 今日は話し相手をしている暇はないと、ちょっと無愛想だった私。
そうしたらそのお客さんが珍しい焼酎を持って来てくれていて 「姉よ、まあ焼酎でも飲めや」と笑顔で話しかけてきてくれた。
「おんちゃんみたいに昼真っから飲めんよ」と言うと。 「家に持って帰って今晩ゆっくり飲んだらえいわ」と応える。
私が苛々と忙しそうにしていたのをすぐに感じとったのだろう。 無愛想な顔をしてほんとうに悪かったなと深く反省させられた。
高知ではそうそう手に入らないだろう倉敷の芋焼酎だった。 まあ嬉しいとすぐに頂くわけにはいかず遠慮していたのだけれど おんちゃんは「持って帰れ言いよるろうが」の一点張りであった。
そうなったら笑顔で受け取るのがいちばん良いのだと思いなおし 遠慮なくいただくことにする。内心はやったあとすごく嬉しかった。
「こりゃあ美味いぞ!」おんちゃんの言ったとおりだった。 いつも飲んでいる芋焼酎よりずっと美味しいのだ。
「おんちゃん最高に美味しかったよ」 月曜日に会ったらちゃんとお礼を言おう。嬉しかったよと素直に言おう。
おんちゃんは亡き父と同じ歳だった。
お父ちゃん・・と呟きながらほろ酔っている今宵である。
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