心配していた台風は土佐沖を通過したようで たいした被害もなく午後には爽やかな青空が広がった。 難を逃れたとはいえやはり進路が気になってならず どうかどこにも大きな被害がないようにと祈るばかり。
台風が残していった風が吹き荒れる中、いつもの散歩に出かける。 土手の草花たちが緑の波のように大きく揺れていた。 「いのち」が揺れているとふと思う。とても力強く逞しいいのち。
お大師堂には誰かがお参りに来ていて窓から蝋燭の炎が見えた。 しばらく外で待っていたけれどずいぶんと熱心にお経を唱えている様子。 急かすのも気の毒に思えてそっと外からお参りをすることにした。
帰ろうと思ったその時、扉が開いてそのひとに会うことが出来た。 私とさほど歳の変わらないくらいの女性が出て来て挨拶を交わす。 見かけない人だったので地区の人ではなさそうだった。 何か願かけをしているのかもしれず、立ち入った話しは出来ない。 また偶然に会える日もあるだろう。後姿にそっと手を合わした。
夕暮れてあたりが薄っすらと暗くなってきた頃。 今日が「十五夜」であることを思い出しまた土手に上がってみる。 そうしたらちょうど綺麗なお月様が顔を出したところだった。
まんまるお月さま。ほんわかとわたしのこころもまるくなる。
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