入道雲と青い空。あたりいちめんが夏色に染まる。 この夏は不安定なお天気ばかり続いていたから、 なんだかやっと本物の夏が来たように思った。
けれども季節はゆっくりと秋に向っている。 夕暮れも少し早くなりかすかに秋の虫の声がする。
お盆休みも終わり、今日は山里の職場に行く予定だったけれど、 急遽、娘からお守りを頼まれてしまってもう一日お休みをいただく。 仕事の事も気になるけれど、綾菜と過ごせる時間が楽しみでもあった。
ほんの四時間ほどの子守だったのだけれど、途中から綾菜が大泣きになる。 いつも眠くなるとぐずるのでもう慣れているつもりだったけれど、 今日の泣き方はハンパではなくさすがのバーバも困り果ててしまった。 「おかあさん、おかあさん」と叫んでいるような気がした。
お昼過ぎにやっと娘が帰って来てくれて綾菜を抱くなりぴたっと泣き止む。 やはり母親が恋しかったようだ。そばにいないと不安でたまらないのだろう。
そうして一気にご機嫌になった綾菜が私の顔をみてにっこりと笑った。 その笑顔の嬉しかったこと。なんだか気が抜けたようにほっとしていた。
「おばあちゃん、ありがとうね」娘と綾菜に見送られて家路に着く。
子守はちょっぴり大変だけれど、やっぱり嬉しいなあってつくづく思った。
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