つくつくぼうしが鳴き始めて夏の盛りを過ぎたことを知る。 夏らしい青空もつかの間、今日は突然の雷雨にみまわれる。
早朝に夫のケイタイがけたたましく鳴った。 はっと目に浮かんだのは入院している伯母の顔だった。 やはりそうだった。午前一時頃息を引き取ったという報せだった。
もう長くはないだろうと聞いていただけに覚悟はしていたけれど。 訃報はなんとも寂しいものである。そうか・・夫と二人大きな溜息をつく。
けれども死に顔のなんと安らかなこと。 もう痛みに苦しむ事もない。やっと楽になれたのだと思った。 お盆も近くなり、先に逝った伯父が迎えに来てくれたのかもしれない。
波乱万丈だったと聞く伯母の88年の人生が静かに幕を閉じた。 たくさんの苦労をしたけれど伯母はきっと幸せだったのだと信じたい。
夫は子供の頃からとても可愛がってもらったのだそうだ。 そういえば数年前のお正月に伯母からお年玉を貰ったことがあった。 夫はとても照れていたけれど、伯母にとってはいつまでも子供だったのだろう。
そのお年玉を何かのカタチにして返そうと思っていたけれど、 いつのまにか夫のお小遣いになってしまってそのままになってしまっていた。
それも今となっては微笑ましい思い出である。
「緑」という名の伯母の事を私達は「みどおばちゃん」と呼んでいた。
みどおばちゃんどうもありがとう。どうか天国でこれからも微笑んでいてね。
|