生きている生きているよと蝉が鳴く。
そんなふうに必死に私も生きているのだろうかとふと思った。
真っ白な布をひろげてみてもそこに絵のような刺繍も出来ない。 けれどもそれが愛しくて毎日折りたたんでは明日を待っている。
おそらくわたしは何かを諦めてしまっているのだろう。 それなのに微笑んでいる。それなのに幸せだと胸をはっている。
一粒の真珠が石ころに変わってしまってもわたしは決して嘆かない。
その石ころを手のひらに抱いて青空にかざしては夢のように願うだろう。
生きたい 生きたい 生きたいと もしかしたら泣くのかもしれない。
いつかは明日がなくなってしまうことを恐れてはいけない。
生きている生きているよと蝉が鳴く。
生きている生きているよと私もなきたい。
|