今日もにわか雨。夏空はしばらくおあずけのようだ。 かくれんぼばかりのおひさまも「もういいよ」って言っているみたい。
蒸し暑い一日だったけれど、夕方土手にあがると思いがけない涼風だった。 そんな風に吹かれながらあんずと一緒に心地よく散歩をする。
あんずは日に日に元気になっていて今日は駆け足。 すごいね。えらいねって声をかけながらあんずを追いかけるように歩く。
お大師堂に浜木綿の花が咲き始めた。 大きな蝋燭のようなつぼみが開くとまるで白装束のお遍路さんのようだ。 ふっとSさんのことを思い出す。修行僧のお遍路さんだった。 最後に会ったのは去年の夏。また会いましょうと言って別れたきりだった。 あの時も浜木綿の花が咲いていたっけ。Sさんの面影をその花に重ねた。
縁と言うものは儚いものなのかもしれないけれど。 決して粗末には出来なかった。忘れない大切な思い出になり心に残る。 そうして出会ってくれたこと。それはほんとうにありがたいことだった。
Sさん元気にしていますか。お大師さんがきっと伝えてくれるだろう。
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