台風が不気味に近づいていて、明日は大荒れになりそうだった。 嵐の前の静けさと言うのだろうか今夜は嘘のように静かである。
なんだかはらはらと落ち着かない気分になり明日のことばかり考えている。 今ではない先のことを考えては不安になるのが私の悪い癖だった。
来るものは拒めず。明日は明日の風まかせなのだと自分に言い聞かす。
娘たちのところにも行けないかもしれない。 いちばんにそれを思った。なんだかとても拘っている自分に気づく。
どんな時もあってよし。どうしてすぐにそう思えないのだろうとおもう。

湿気が多くとても蒸し暑い一日だった。 それでも土手にあがれば南風が心地よく吹き抜けていた。
先日の雨で少し濁ってしまった川に観光船が行き交う。 投網の実演があり観光客が歓声をあげているのが聞こえた。 とても清流とは言えない川だと言うのにその声を嬉しく思った。
あちらこちらで道草を繰り返すあんず。 そのたびに立ち止まってはゆったりとした気分になる。
姫女苑の花がゆらりゆらりと風にゆれていた。 なんと平和な時間なのだろう。感謝の気持ちでいっぱいになった。
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