散歩道の土手に姫女苑の花が咲き始めた。 少しずつ枯れていく野あざみをなぐさめるかのように。 そっと寄り添っている姿は優しさそのものに見える。
今日の風も心地よい。そんな風を浴びるように胸をはって歩いた。 なんて平穏な一日だったのだろう。風に吹かれながらしみじみとそう思う。
綾菜は眠っていたり起きていたり。 目を開けている顔は娘が赤ちゃんだった時の顔に似ているようだ。 ぐずって泣けば抱っこする。よしよしとあやすのもバーバの役目。 「抱き癖」がつくのではと心配していたけれど、大丈夫だと娘が言う。 昔の育児と違って今はなるべく抱いてあげるほうが良いのだそうだ。
抱けば抱くほどに愛しい。ちいさな命の重みがひしひしと伝わってくる。
愉快なのは私のお乳を吸おうと胸に擦り寄ってくること。 残念ながらおばあちゃんのお乳はとっくの昔にしぼんでしまっている。 けれどもその仕草がなんとも微笑ましくてならなかった。
やっぱりお母さんが良いよね。娘が抱っこするとご機嫌になる綾菜だった。
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