昨日ふりむいた冬が駆け足で戻ってくる。
つめたい北風。忘れるな忘れるなと叫んで。
青空とおひさまをその冷たさで覆ってしまった。
負けるもんか。つくしの坊やたちが口々に声をあげる。
早咲きの桜は散り始めてしまってなんともせつないけれど。
潔くいくのよと言って微笑んでいるようにもみえた。
菜の花は満開。その黄色のなんと優しくあたたかいことか。
だいじょうぶよって。こんなに春だものと言って慰めてくれる。
わたしは生きている。とてもとても平凡に生きている。
つめたい北風に立ち向かうように前を向いて歩いている。
命ほどありがたいものはない。ぎゅっとぎゅっと抱きしめたい。
そうして冬に負けないように叫んでみる。
ここにいるからね。ここから始まるんだからね。
行くよ。行けるところまでとことん生きてみせるからね。
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